2009年07月03日 (金) | 編集 |

禍々しき獣の逝く果ては (WINGS COMICS)をAmazonで見る
祖父譲りの霊視能力を持つ少女とその守護者である男性、妻子を無残に殺された過去を持ち記憶が曖昧な刑事は人間ではないものによる殺人事件によって関わりを持つことになる。人と人非ざる者が織り成すダークファンタジー。
死体に触れその人間の過去から現在を視る霊視能力を持つ少女は、祖父の跡を継ぎ警察の捜査の協力を行うことになっていた。無残な殺人事件の被害者を視るという初仕事の最中、彼女の能力を否定する警部がいた。その警部は同様の事件で妻子を亡くし、またそのときのl記憶がないという。生者でも少女の能力は使えるため、同意の元警部の過去を探ろうとしたとき、警部自身もただ者でないことが判明。殺人事件の犯人は殺人それ自体以外に目的がある模様。
あまり詳しく書くとネタバレになってしまいますが獣人のような種族の因縁が物語の中核を担っているようです・・・多分。
ストーリー構成はオーソドックスなつくりで、ファンタジー系にみられる変に凝った設定やその説明が少ないせいか、すんなりと話に入り込め、人間描写も奥行きがありドラマ性も高いように感じました。絵の質も高くオカルトアクション描写の臨場感がすごいですね。
秀逸なオカルトアクションの洋画を観ているようで作品自体の質の高さを感じます。それにしても登場人物のおぢさんたち、妙に色気があるねえ(笑)
<くすもとひろき>楠本弘樹
ウィングスコミックス1〜 / 新書館
ジャンル:少女・オカルトファンタジー / 好み度:★★★★☆
2009年07月03日 (金) | 編集 |

青年のための読書クラブ 1 (Flex Comix)をAmazonで見る
伝統のあるお嬢様学校に通う少女たちの物語。
校内には異端視された学生が集まる読書クラブが存在し、校内で発生した正史に残されていない事柄をクラブの書記が綴り語るという形式で物語は始まる。
お嬢様学校という閉鎖された独自のコミュニティの中で繰り広げられる偏愛、偏見、恋情その他もろもろ。過去のある時期の世相と流行を取り入れ百合風味な世界が展開されていきます。
ナレーションは純文学的、登場人物の口調は宝塚調で、展開は演劇のよう。現代的なコミカルさは完全に排除されており古典な香りがします。原作は未読ですが純文なのかな、やっぱ。
育ちから友人ができない転校生が、クラブの部長のプロデュースによりワイルドな王子という立ち位置に変貌する60年代のエピソード、ジュリアナばりの成金的な3人の女性が全共闘的な革命を起こそうとする80年代のエピソードとか。ある意味もうギャグとしか見えないんですが(笑)
女子高の偏ったイメージを余すところなく形式美として構成に取り込んでいるなあという感じがしました。異端な者に対する容赦のない侮蔑、一人の王子を選出してそれに憧れを抱き恋する乙女という状況の満喫。ある視点においての女性の本質の一部を赤裸々に語ろうとしている・・・の?
作画のタカハシさんの、美しさの中にどろっとしたものが含まれる、女性特有の性質の描き方はあいかわらずうまいなあ。作画担当の選択は成功だと思いました。
原作:桜庭一樹 / 作画:タカハシマコ
フレックスコミックスフレア1〜 / ソフトバンククリエイティブ
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
タイトルを見て女性の中に女装男子が混じっている話と勝手に勘違いして買ってしまったのは秘密です。
2009年07月02日 (木) | 編集 |


変ゼミをAmazonで見る↑
変態生理ゼミナールに所属する面々とその他の変な人の、日常や研究の日々を描いたアブノーマルコメディ。
性的嗜好が偏っている、いわゆる変態の行動原理を研究するのを目的とした変態生理ゼミナール、通称変ゼミ。
ゼミに所属する先輩に憧れて入ったためゼミを主催する教授の難題やゼミの面々に苦しむ、いたってフツーの感性を持つ女子大生がとりあえず主人公っぽい。周りの未知なる嗜好に踊らされる役どころでしょうが頭から拒絶するでなく、騒ぎながらも理解しようとする姿勢が見られるところが特徴か。
登場する変人の面々は、言語による陵辱系、下着愛好等各々嗜好のベクトルはばらばらですが、共通するのは、他者に強制せず、あくまで仕掛けはするけれどそれに乗るかは対象しだいというゆるめなタイプ。
濃いブラックユーモア的なところが少なく、あくまでお軽く、学術的な見地から変態を描いている、下ネタというよりフェチの種類の紹介コメディといった感じ。そのせいなのかどうか変態をテーマにしている割に思ったほど嫌悪感は抱きませんでした。世の中にはこういう嗜好もあるのかとある意味目からウロコなことが大半で。まあここまで突き抜けたら却って現実味が沸かずに読めるんだろうな。
<たぐろ>TAGARO
モーニングKC1〜 / 講談社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
2009年07月01日 (水) | 編集 |

ムネメ谷の鴉 新版 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)をAmazonで見る
死を選んだ少年エイタと、人々から悪魔と呼ばれる谷の住人ロノウェルの物語。
エイタは小人族に拾われた人間だったが集落で養父母を含めた多くの人が死に自分の存在を害悪として死を選び谷におちて絶命。しかし通りかかった谷の住人ノロウェルの指が寄生したことによりエイタは復活し、ノロウェルと一定以上離れると体が動かなくなるため2人は共に住むことになる。
ノロウェルは、エイタは周りが不幸になるため死にたいと思うと同時に強く生きたいと望んだため指が寄生したのだと言う。
自分の周りの世界では異端の姿ゆえに忌み嫌われ存在自体を否定された2人ですが、自分たちに優しくなかった人間を憎めない共通点があります。ノロウェルとエイタとの出会い、ノロウェルを生かした彼の友達、体の一部を無機物に同化させて動かせるノロウェルの能力を命を復活させる能力と解釈し来訪する客人を通して「生きること」をテーマにしたファンタジー人間ドラマ。
やるせない切ない展開ながら静かに心に染みる物語。絶望しても生きようとするのが命というもの。
画面構成がまとまっていて読みやすくオチもいい感じでした。1巻完結なので長編読むのが苦手な人にもお勧め。
<おうきあゆり>央己あゆり
眠れぬ夜の奇妙な話コミックス全1巻 / 朝日新聞社
ジャンル:ファンタジー・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
2009年05月23日 (土) | 編集 |

DS山村美紗サスペンス 京都殺人事件ファイルをAmazonで見る
正式な名称は、「DS山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子 古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル」長い、長いよ(笑)
タイトルでほぼゲームの構成を語っているようですが、山村美紗の人気3シリーズから1作ずつ3話で構成されたオム二パス形式の推理アドベンチャー。3話とも主人公が違い独立しているのでどの話からでもプレイできます。分岐はなく総当りでクリア可能。
ゲーム本編→アイキャッチ→作者の2頭身CGが幕間で語る→ゲーム本編・・・という構成。個人的に山村美紗のCGはなんともいえない愛嬌があります。
なんつーかなつかしいなあ。土ワイとか火サスとかよくやってたよなあ(今でもやってるかもしれませんが・・最近とんとテレビ見ないもので;)
しかし久しぶりにゲームを通して山村サスペンスに触れましたが、サスペンスとしては古典になってるのかなあ。原作未読なのにすぐ犯人がわかっちゃう;つかトリック重視のサスペンスなのかもなんですがね。
おまけ要素に京都クイズによるスタンプラリーゲームや雑学解説の雑学手帳とかがあります。クイズはけっこうはまりました。本編よりいいかも(笑)
テクモ/ 推理アドベンチャー
ニンテンドーDS / やりこみ度:★★★☆☆
2009年05月22日 (金) | 編集 |

タイムホロウ 奪われた過去を求めてをAmazonで見る
普通の高校生・歩郎は誕生日の朝、火事の悪夢を見る。そして目が覚めるとなぜか両親が12年前に失跡した事実のある世界になっていた。歩郎は飼い猫から得た過去を修正できる能力を持つ「ホロウペン」を駆使し自分の世界へ帰るため謎を解決していく。
事件が起こったら、会話や探索で場所を特定し、件のペンを用い気になる箇所を囲ってその部分のみ過去の空間を浮き出し修正することにより起こった事象をなかったことにして事件を収束させる構成。
DSのペン機能をうまく、というより、まんま使ってるアドベンチャーゲーム。
オープニングの力の入りよう、魅力のあるキャラデザ、目新しく面白いと感じるシステム、音楽も良・・・なんですよ。なんですが、なんというか物足りないというかうすっぺらいというか。
もう少しスケールが大きかったり人間描写が深かったりしてもいいんじゃなかろうかと思うのは贅沢なんですか?主人公のバックボーンとか細かいところが説明不足なのもいまいちで。シナリオをもうちょっと練りこんでほしかったかな。個人的にラストはもやっとしてしまったのもどうもね;
ゲームのボリューム自体もこじんまりしている印象を受けました。動画にお金をかけすぎたんでしょうか・・(笑)
しかし、困った現在の状況を過去ペンでなかったことにできるという怖さ(リセットの怖さ)は体感できるのでその辺は評価できるかな。けっこうすごい能力者同士なのにやってることは子供の喧嘩レベルで、人間性が矮小すぎるキャラが多いのはそのへんのリアリティを出すためなのかも。
ゲームシステムで印象に残っているのは、主人公が過去に飛ぶ回数に制限があるやつかな。シナリオで、なんども過去に移動すると肉体にダメージがかかるという設定の元組まれたシステムですがちゃんとMAX値が後になるほど少なくなっているのには芸が細かいなあと感じました。どのシナリオも、へたれゲーマーでも余裕でクリアできる尺なんですがね。もうちょっと条件厳しくてもよかった気もする。
ゲームはさくさくっとクリアしたい人、絵が命!な人には楽しめると思います。
さんざん文句言ってますが私の個人的評価は高い。それだけに残念だと感じる部分が多いんですが。同じようなシステムで続シリーズとかでないかな。
このゲーム後日シナリオ(ぶっちゃけ2周目)もちょっとだけあります。久々に2回目やってみたときに気がついた。短いけど。
コナミデジタルエンタテインメント /やりこみ度:★★★★☆
アドベンチャー / ニンテンドーDS