読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
謎解きドリル 河添太一
2017年10月25日 (水) | 編集 |


ベクトル斜めな設定と切り口で描く素っ頓狂で正統な女子高生探偵コメディ。
主人公は女子高生、なのだが女子高生探偵という肩書きに固執するあまり3度目の高校三年生を迎える19歳。唐突に遭遇する事件に首を突っ込む様式美はよしとして、当人はかなりのおっちょこちょいで自己顕示欲が高く精神年齢が子供というかおつむがちょいゆるめ。実際の推理は助手の役どころの別の女子高生が的確に進めるというグダグダな展開。
ヒロインと助手の関係も微妙なところが印象深い。助手のヒロインに対する扱いはぞんざいというか、言葉は丁寧だけどけっこうディスっているというか。かといってヒロインを毛嫌いしているわけでもない・・この関係をどういうんだっけか。ブラックジョークのような人物同士のやりとりに推理・探偵もののいい意味でふざけたパロディを加えた内容。ヒロインの自由な発言ぷりも特徴か。個人的にはイラっとくることもあるけど味もあるのも確かで(笑)個性が強いキャラに目がいくが推理要素は、突っ込みを入れたくなるようなザルな事件のようでミステリとしてはわりと巧く作られている印象。

河添太一
ガンガンコミックスONLINE全3巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・ミステリコメディ / 好み度:★★★★☆
ジョナ散歩 ケイケイ
2017年10月11日 (水) | 編集 |


中年の小太りの眼鏡のおっさんの姿をした小さな妖精ジョナサンは、ふらっと出会った人間にひとつだけ願いを叶える妖精。彼が出会った人間の望みとその後の変化を描いたお話。
著者の前作ワンダフルライフ?の登場人物も出てくる話・・と思ったらスピンオフ的立ち位置の話だった。そら登場するわ。
内容は不思議な存在がごく普通の人間の願いを叶えるというオーソドックスな話なのだが、願いが1つだけ叶うなら何を望むか、という永遠の命題を主題としているがその切り口は著者らしいゆるくも庶民的というかリアリティがあるというかなノリ。
ちいさいおじさん要請に願う望みはわりとちいさくて願いが叶ったところでその変化は小さいもの。でもちょっとだけ、より良い方向に進んだのかな、ってなかんじが多い。前作よりちょっとだけ爽快感がある。
ジョナサンの紳士的な気質と理路整然とした口調とビジネスライクな行動と人間の願いに対する的確な感想が妙にツボにハマる。

ケイケイ
KCデラックス Kiss全2巻 / 講談社
ジャンル:女性・コメディ / 好み度:★★★★★
いんてる先輩 ゆーじ
2017年10月08日 (日) | 編集 |


8bitパソコンを背負う謎の寮長いんてる先輩と転入生男子と説明役+受難キャラ男子などによる奇想天外学園尞ギャグコメディ。
主人公は、全寮制?高校に転入した男子。入寮の際、同学年の男子寮生に案内される中、寮長の「いんてる先輩」への挨拶を促される。で、件の先輩は、男子寮長なのにどうみても女子(ちなみに某ラノベの長門タイプ)、かつ8bitパソコンを背負い、会話で口が動かないという、キャラ。確かに案内の寮生の言うように男気があり頼れる人物なのだが、それ以上にその言動が奇想天外なのだ。
良い先輩なのだ、なのだがとにかくやることなすことツッコミが追いつかないほどに予想の斜めを突っ走る。そこを楽しむギャグコメディ。冒頭で案内役の寮生はほぼレギュラー。既知の彼がどんな先輩の行動もごく当たり前に受け止め賞賛すらするのに対し外部からきた主人公がなんのかのと突っ込む役で話が流れていく。先輩の行動・・というか生態は説明すると野暮っぽいというか読んだ方が早い(笑)
冒頭の案内役寮生は以後主人公とつるみ先輩と関わっていくキャラなのだが、先輩に心酔してるけど先輩の行動により何かと被害をうけるわ放置されるわとさんざんな受難役どころ。根っからの放置キャラっぽくてほんとに忘れててある種のオチ要員でもあったり。
エピソードのコメディ性は整合性と不条理のさじ加減が絶妙でツボにはまった。感性が合えば楽しく読める一作。それにしても・・いんてる先輩は何者か・・。背負ってる方が本体なのか??

ゆーじ
REXコミックス全3巻 / 一迅社
ジャンル:青年・コメディ・学園 /好み度:★★★★★
ピース*2 鳴海けい
2017年09月21日 (木) | 編集 |


潔癖な優等生タイプの男子は、おとなしい可憐系女子の呼び出しを受け期待しつつ会ってみると、彼女の目的は自作の官能小説のモデルになって欲しいという頼み事だった。脳内エロな女子と潔癖男子と周辺の愉快な(笑)仲間達による学園下ネタドタバタコメディ4コマ。
エロや下ネタや他の堕落を毛嫌いする主人公男子と、見た目は清楚可憐だが頭の中はおっさん並の官能まみれなヒロインの話。まあヒロインがエロまみれなのは職業柄致し方なしなのだが。
ヒロインは、スランプによるネタ探しで、生真面目で汚点一つない主人公で妄想すると捗るため、モデルになって欲しいという・・。そこはかとなくヒロインに好意を抱きかけていたのに嫌悪対象の属性を持つことがわかっててんやわんやの大騒ぎというかんじか。
下ネタが主軸のコメディだが、4コマ形式なので突っ込んだキャラ設定や展開はない分、ある種のほほえましさを持って読むことができる。絵もかわいいし。残念なヒロインに、嫌悪しつつも関わってしまう主人公の構図が萌える(笑)ヒロインも基本良い子なんだよね。下ネタ妄想すごいけど。つかエロをさっ引いても作家だとこれくらい妄想力がないと務まらないか~。
二人だけでは話が回りにくいのか、ヒロインのエロ脳の遠因であり自由奔放なヒロインの兄、ガチオタ、少女漫画系妄想女子などの漫研の面々などが登場し、彼らのボケツッコミ会話劇が主体となってくる。時にはオタ系の時には学園ものらしいイベントをベースにほんわかと楽しめる。この著者の作風は好きだなあ。

鳴海けい
ガンガンコミックス全3巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・4コマ・コメディ / 好み度:★★★★★
シークレット5 真枝アキ
2017年08月28日 (月) | 編集 |


実は癖が強い4人組女性アイドルの芸能活動を描いた4コマ芸能コメディ。

デビューが決まった女性ユニット「シークレット5」は、所属芸能事務所所長の娘で音痴だけど口パクは上手い子、奇跡の童顔だが実は三十路の子持ちの子、実母と共に芸能ミーハーで男性並みの長身の子、デビューという蜜に誘われ女装してユニットに入った実は男子の子・・という個性というか癖の強い4人のメンバーで構成されている。ちなみに4人なのにシークレット5なのは、残り一人はデビュー前に不祥事を起こして参加できずという。
そんなグダグダなスタートで始まる彼女らの芸能活動4コマコメディ。キャラが割と多いがメインは増えも減りもせず1人1人に焦点を当てたネタがバランス良く展開されていく。キャラ設定もキャラデザも見事に描き分けられているし、4コマ目できっちり落とす構成が良い。各々の方向性が定まっていてキャラ描写が活き活きしてる。どのエピソードも大笑い、じゃないけどクスッと笑ってしまう。絵もはっきりと下線画と絵柄で4コマに向いている。
エピソードとしては、女装の男子が一番光っているかなあ。デビューの経緯とそれによる弊害は涙が出るし実はメンバーの中で一番「女性アイドル」っぽいというあたりがかなりツボった。個人的に一番好きなのは三十路の人妻かな。一番年が近いからか・・も・・(笑)
芸能モノはあまり・・・って人にもかなり楽しめると思う。

真枝アキ
バンブーコミックス全2巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★★
ポイズンガール 瀬野反人
2017年08月21日 (月) | 編集 |


毒蜘蛛に噛まれたことから毒属性・・もとい毒舌になってしまったという設定の女子とクラスメイトたちのハイスクールライフコメディ。
主人公は毒蜘蛛に噛まれてから毒舌になってしまったという体の女子。見た目は可愛く本当は心優しい優等生なのだが、気遣いや励ましなども含め語る言葉はすべて毒舌に変換される、というキャラ。
そんな主人公に加え、天真爛漫というか脳筋というかな女子、理屈系で委員長気質はキャラだけのぼっち体質眼鏡女子、名は体を表すM気質男子、コミュニケーションは接待と同義の不器用な隠れマッスル女子が周囲を固める。主人公の毒舌を浴びつつも毒舌を受けるだけに終わらず各々の個性を発揮する構成。ともすれば嫌悪を感じる設定にも関わらず、嫌味なくうまいこと中和され面白さを醸し出す作風はさすが。なんのかのと仲のよさげなノリが好き。毒舌と罵倒は違うわけで、的を射ているだけに刺さる言葉の羅列も見所かと。

瀬野反人
バンブーコミックス 4コマセレクション全3巻 /竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★★
ハコニワ喜劇 睦月むつき
2017年08月15日 (火) | 編集 |


1巻目は柴立くんと志堅原さん/M441☆/怪人No.505 強襲ウサギ怪人!/世界制服征服/メランコリック卑弥呼様/インターバルノエル/100年目のイケニエ/片恋迷子/0-女/ミカガミサマ/トラウムメディカル8.5/ハコニワを収録した残念系ヒロインコメディ。
生まれつき羽が生え周囲を魅惑していた女子高生に告白されて断ったら異世界迷子の超展開が待っていたバカラブコメや二人で一人前(ひとりだと半人前)の夢で人間を癒やす夢羊コンビの話、人から忌まれる口避け女が男子高校生に惚れられ戸惑う話とか。
どの話も残念だったり、思考ベクトルがズレまくり脊髄反射のように行動に移すタイプだったりと、残念というか予測不可能な展開を見せるヒロインの話が多い。著者のカラーなんか、これ。こういうキャラが作れるってすごいなあと思う。人物のやりとりや会話劇のボケツッコミのノリも絶妙。台詞回しもセンスがあってツボる。台詞回しで一番好きなのは100年目のイケニエかな。
わりと定番の題材を使って独特のひねりかたをする構成が特徴。読んでいてそこかい!と心のツッコミがついつい入ってしまう。どの話も軽快なテンポにわりとハッピーなオチ。明るくて楽しい気持ちにさせる。ちょっとしんみりした話もあるがじんわりとした感動がくる。
1話ごとの頁数以上に楽しめる作品集だった。2巻目は1巻目と内容が異なり変わり成人系青年雑誌に掲載された作品を集めているのかはじめから終わりまでピンク色。ちょっと注意されたし。

睦月むつき
ビームコミックスハルタ / エンターブレイン
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★
好き もよい 双見酔
2017年08月07日 (月) | 編集 |


同人誌を作ってみた。・ふたつねがい。・好きといえないこと・ちくたく・好き もよいを収録した著者の初期短編集。
同人誌を作ってみた。は同人誌初出。絵、今とあんまりかわんない?と思ったら今回でほぼすべて描き直ししているみたい。題名通り漫画描きで同人活動をしている友人に触発されて自分もやってみようとなった主人公女子。母親が活動経験があり、絵と漫画の質向上のスパルタ(笑)と、昔取った杵柄であれよという間にイベント参加を決めたりコスプレ服を作ったりして、ぐいぐいと同人活動の世界へ誘っていく(笑)。気がつけば本を作り母と共にイベントに参加し・・というかんじ。今だとこういうご家庭もけっこうあるんじゃないでしょうか。
ふたつねがい。は神社にお参りに行く初々しい男子と女子の話。こちらはああ、昔の絵なんだなと思う絵柄だった。ほんわかするなあ。
好きといえないことは、つきあい始めて5回目のデートで彼女に好きと言ってとねだられる男子の話。悩みの元と悩んでる描写が初々しいのう。かわいい。好きだから言葉が欲しい、好きだから言葉に出来ない。
ちくたくは、つきあい始めたカップルの話。よく知らない男子に告白されつきあうことになった後、相手をよく見るようになった女子の変化。幕間の後日談コマにちょっとによによしてしまった。
好き もよいは、ネットゲームから始まる人間関係と恋の話。ネトゲあるあるなエピソードがけっこうある。オンとオフのギャップにメッセでのやりとりでも性格とか癖が出るとか。相手の行動や言動に対して、ヒロインがいろいろ考えるモノローグがなんか良い。著者の他作品でもよく見られるけどゆっくりじっくりなるべく客観的に考察して簡素な言葉で表現するっぽい印象を受けるんですよね・。
最初の話と最後の話が頁数が長いだけあってやっぱり読み応えがあって好きな話かな。

CR COMICS DX全1巻 / ジャイブ
ジャンル:青年・恋愛 / 好み度:★★★★★