読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
感想はブログにある記事以外にも、タイトル・作者順の目次のある本舎の漫画感想にも多数あります
スイようび 汐村友
2017年04月23日 (日) | 編集 |


外国からやってきたお嫁ちゃんのスイちゃんと日本人の太田さんの新しい生活からはじまる新婚夫婦とご近所さんたちが織りなす異文化交流的日常コメディ。
旦那と一緒に新しい住処に、というわけでなくひとりで飛行機で異国から日本にやってきた嫁ちゃん・スイが主人公。里は南アメリカとか熱帯のジャングルっぽいかんじ。日本語がまだしゃべれないので主人公のフォーカスすると無音漫画になる。旦那さんとかご近所さんとかとのコミュニケーションがゆっくりゆっくり培われていく過程や、主人公の仕草や行動の描写が見所。なんか良い、と思わずつぶやいてしまう作風。主人公もご近所の女子もとても可愛い。旦那さんのおっとりめの気質もいいな。
婚姻に至った経緯とか主人公、ちと幼すぎないかとか、主人公の私物はよく税関通ったなとか細かいとこは突っ込んではならない(笑)後々明かされる事柄もあるかもしれないが。よつばと!とか好きな人にはツボだと思う。

<しおむらゆう>汐村友
MFコミックスフラッパーシリーズ / メディアファクトリー
ジャンル:青年・日常・ラブコメ / 好み度:★★★★★
応天の門 灰原薬
2017年04月14日 (金) | 編集 |


藤原氏の勢力が大きい平安時代。在原業平と菅原道真による、宮中で起こる様々な事件を解決する探偵サスペンス。
藤原一族が宮廷の権力を掌握せんとした平安の世。京の都では、女官の行方不明事件が起きていた。鬼の仕業とする帝から事件調査を依頼された在原業平は、引きこもり学生・菅原道真と出会い、彼を巻き込んで事件に挑む。
つまるところ、平安時代を舞台にしたバディ探偵もの。事件解決が主軸なので明快で読みやすい。むろん平安時代特有の世情やら風俗やらもきちんとあり、平安時代ドラマとしても堪能出来る。歴史上の人物を使っての物語としては面白い構成だと思うし読み応えはある。著者の絵も話の切り口が独特だけどこちらも期待を裏切らない面白さを堪能できたし、既作品よりライトなノリで気軽に読める方向性なのも良かった。ただ話が進むにつれやはり歴史の通りに二人の周辺は不穏になっていくんだろうなあ・・・。

灰原薬
バンチコミックス / 新潮社
ジャンル:青年・サスペンス・歴史 / 好み度:★★★★★
残念女幹部ブラックジェネラルさん jin
2017年03月08日 (水) | 編集 |


世界征服を目論む秘密組織の女幹部なのに宿敵たるヒーロー・ブレイブマンの大ファンであるブラックジェネラルさん。ブレイブマンにテンション高めのアプローチをする彼女を中心に、ヒーローと組織の面々などが織りなすヒーロードタバタコメディ。
いわゆる正義のヒーローVS悪の組織コメディ。ナイスバディで目つきが鋭い美人の悪の組織の女幹部がヒロイン。彼女は部下を引き連れヒーロー・ブレイブマンと対峙、そして戦闘・・ではなく、自分がヒーロー・ブレイブマンの大ファンであるとぶっちゃけるところからはじまる。そう、彼女は元々ヒーローオタクで現在はブレイブマンの大ファンなのだった。彼女のネジの外れた熱烈なアプローチをはじめとした残念な言動や萌えコメディの鉄板のラッキースケベ事故により、ヒーローが別のベクトルで憔悴する、という流れを楽しむ作品。
美人なのに残念、でも好きな対象に一途なヒロインと、職業?に見合った生真面目で好青年な気質なのに、いかつい風貌で誤解を招きやすいヒーロー。ヒロインが処女という設定は悪女な風貌とのギャップのためなのか・・と考えるのは無粋なのかね。ヒーローの憔悴っぷりは哀れを誘うがそれがまた面白い。昨今では鉄板であろう、悪の組織が貧乏で庶民的で親しみがわく。
ハイテンションなノリのコメディ展開は巧いしどのキャラも好ましく仕上げているのが好印象。楽しく読める一品。

jin
ドラゴンコミックスエイジ1~ / 富士見書房
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★★★
残念博士 瀬野反人
2017年02月27日 (月) | 編集 |


女子高生がひょんなことから出会った、目が死んでる白衣の女性は、「博士」でした。なにを言っているのかわからないだろうがおれもわからん的なナンセンス系発明ギャグ。

車にひかれそうになった女子高生は、ある白衣を着た目が死んでる女性と出会う。その女性は「博士」と名乗り、科学的根拠はさっぱり不明瞭だが技術は素晴らしく、しかし実用性はいまひとつというびみょーな発明品を作ってしまうひとだった。
綾波某系の感情の起伏が乏しい博士、その助手の男性、冒頭で出会った女子高生とそのトモダチ、博士の旧友で同じく博士(発明家)な女性たちと、博士の発明品などで回すナンセンス系発明ギャグ。
何か困ったことが発生→博士が発明品を出す→発明品を使ってみる→オチという構成が多めかな。
珍妙な発明品を巡ってのボケツッコミ的な会話ややりとりのテンポが微妙で面白い。軽快さが際立っているわけでなくそこはかとなく脱力してしまう独特のノリが印象的だった。博
士のぼんやりズレた発言や女子高生のトモダチのメーターの振り切ったおバカキャラがボケ役で、女子高生と助手の男性がツッコミ役なんだろうけど、女子高生はまあともかく助手はきっちりツッコミ役と見せかけて実はけっこうズレているところが多々見受けられるという・・。博士の旧友も、博士をライバル視するけど実力は微妙でトラブルメーカーのようで実は常識人寄りというマルチタイプで、ボケツッコミがダブルスタンダード?に成っているところも特徴の1つのよう。
たぶん人を選ぶタイプのコメディなのだろうが私には大好物でした。しかし大判紙面では画面が白すぎる気がするなあ。

瀬野反人
角川コミックスエースエクストラ全3巻/ 角川書店
ジャンル:青年・ギャグ / 好み度:★★★★★
マジカルシェフ少女しずる 水あさと
2017年02月08日 (水) | 編集 |


世情の変化により弁当が流行し、自炊調理に特化した人間が現れ始めた世界。その能力を持つエリートを集めた学校の落ちこぼれの少女の物語。退学を賭けた勝負をせざるを得なくなるのだが・・。ハイテンション弁当調理魔法少女バトルドラマ。

不況で弁当が流行し、自炊調理に特化した超常能力を持つ人間が現れ始める。そしてその能力を持つエリートを集めた学校に在籍する少女が主人公。伝説の料理人たる母親を探すために入学しているのだが能力が開花していない落ちこぼれ。そんな彼女が生徒会長に退学を賭けた弁当勝負を挑まれる。母の残した包丁を持っているヒロインだが決して使うなと釘を刺されていつつも崖っぷちの状況で使用、魔法少女のような出で立ちになり能力に目覚めるという展開。
弁当を作る能力が高いと世間一般の常識においてもエリート、という設定の弁当料理ものに、魔法少女ものと行方不明の母を探す浪花節ドラマをぶっこんだごった煮闇鍋漫画。敵の存在とか能力のインフレ、調理バトルにおける大仰な舞台劇のようなテンションと演出、審査員の過剰な料理感想などなど、往年の熱い料理+少年漫画、某料理番組のお約束な演出を揶揄したというか逆手に取ったパロディというかな構成が面白い。あと盛り上がったところで次回がクライマックス!みたいなあおりが一話ごとに入り次の話では途中で在ったであろうエピソードをすっ飛ばすし急展開が何度も起こる。登場人物たちは真面目だが読み手から見れば滑稽の何物でもない系の突き抜けたバカ展開にかなり笑わせていただきました。本当に、なんじゃこりゃ、もっとやれ(笑)という感想につきる。

水あさと
アース・スターコミックス全2巻 / 泰文堂
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★
ヒーローの秘密 今村陽子
2017年02月05日 (日) | 編集 |


ご当地戦隊の入隊試験を受けた少年は、募集がピンク(女性)しか募集していないことを知りショックを受けるが変身アイテムは性転換も可能ゆえ、男の身でピンク隊員になることになり・・という主人公TSご当地ヒーローコメディ。
端的に言うと主人公は男子だが変身アイテムにより完全な女体となりピンクとして戦うことになる話。いきさつは冒頭数ページであっさり説明し、後は往年の戦隊もののお約束シチュエーションを踏襲しつつTSらしいお色気~な絵面や展開が繰り広げられ、ある種ほほえましい愛すべきバカ展開が連綿と続く。
主人公は男子→女子のTSだが戦隊の長であるレッドは実は女子→男子。双方の己の知らない異性の生理にテンパる展開と彼らの恋愛模様がわりと主軸かな。それ以外のメンバーの各々の思うところとか珍事件とか、敵側のエピソードもあり。定番に一捻り加えている上に手数が多く退屈しない。それにしても著者のお色気系ポージングはやっぱり独特だと思う(笑)
些末なことだろうが、ご当地ヒーローというより商店街という枠のヒーローなのでご近所ヒーローといったほうがしっくりくるなあ。いろんな意味で面白かった。著者のはっちゃけた話は癖があるけど楽しい。

今村陽子
TSコミックス全2巻 / 少年画報社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★★
どうなのっ河本さん! 目黒三吉
2017年01月30日 (月) | 編集 |


中華料理屋の女店主の河本さん、バイトの田中くんや12歳のこども料理評論家の寧さんを中心としたご近所コメディ。
幼い愛らしいこどもがとある大衆食堂で食事中、大人同士の喧嘩が始まる。喧嘩は出される食事がまずいのが原因だが、そのこどもは理路整然とその料理の欠点を指摘しきっちり完食した後礼儀正しく代金を払い出て行く。そのこどもは著名なこども料理評論家だった。こどもはその帰路でヤンキーに絡まれたところを個性的な中華服を着たナイスバディな女性の介入で難を逃れ、その後入った中華飯店で何でも無い料理に郷愁を得る。その店は先だって助けてくれた?女性の店だった、というはじまり。
そんなかんじでこども料理評論家は自由人な料理店店主の河本さんと出会い、その後店の二階に住むようになる。一見料理評論的な中華系グルメものかと思ったけどそうでもなく、中華街ぽい地域でのご近所コメディといったかんじの内容でした。バイトの青年とかその幼なじみの少女とか大手中華料理店のお嬢とか個性豊かな面々も登場。脇キャラもなかなかに個性的だが、やはりヒロインたる河本さんと評論家の寧さんのキャラが突出してるかな。河本さんの自由すぎる言動は見事というほかなく、寧さんの、大人びた言い回しが多いし理知的な気質を漂わせていてもこどもらしい表情を見せるところがツボでした。
なんというか漫画的突き抜けたドタバタ展開もあれば妙にリアリティのある面もあるという不思議な作風。バカ展開あり、ちょっとほろっとするドラマ展開あり、何でもあり(笑)
絵が綺麗で読みやすいところも好みでした。著者って話の雰囲気に合わせて絵を調整するのが巧いなあと思う。主題があるのかないのかよくわからない内容なのでおすすめ!とまで行かないけど娯楽ものとしては楽しめる内容だと思う。

目黒三吉
アーススターコミックス3巻  / 泰文堂
ジャンル:青年・コメディドラマ / 好み度:★★★★★
潔癖男子! 青山くん 坂本拓
2017年01月25日 (水) | 編集 |


世代別サッカー日本代表の青山くんは極度の潔癖症、だがそれゆえに天才的なプレイをこなしチームを勝利させる。そんな彼が入学した学校は平凡な成績のサッカー部だった。潔癖男子天才サッカープレーヤーの青山君を中心としたサッカー青春学園コメディ。

主人公の青山くんは世代別サッカー日本代表の天才プレーヤーだが極度の潔癖症。なので、ヘディングやタックルなど汚れるプレーは避け続けるのだが、その潔癖さゆえに逆に功を奏し、的確なボール運びなど完璧なプレイでチームを勝利に導くという設定。
そんな彼が入学した高校のサッカー部は無名のチーム。その意外性から疑問を持つ学校外のオファーがあったり、部のキャプテンは極端な潔癖ゆえの主人公の行動につっかかってみたりと、部活動というかスポーツものによくある青春ものな展開が続く。
潔癖症が泥臭いサッカープレーヤーという意外性と潔癖男子の極端な行動とが目玉なのだろう。コテコテのスポーツ漫画が苦手、という人にも楽しめる構成。かといってサッカー要素そっちのけというわけでもない。スポーツものらしいサッカープレイ自体の描写も丁寧に描かれている、絶妙なバランス。
主人公が淡々としたキャラなので周囲のキャラの感情の起伏が多い印象。キャプテンはキャプテンで主人公に文句を言う立ち位置ながら当人も超おぼっちゃまでちょっと感覚がズレているところもあるというのも面白い。というか主人公を含めメインキャラのキャラ設定にひとひねり加えているところがミソなのかも。あと主人公が重要だと感じるポイントと他者感嘆するポイントが微妙に乖離しているところに面白味を感じる。きっちりとした線で描かれた絵柄で読みやすいところも好み。

坂本拓
ヤングジャンプコミックス / 集英社
ジャンル:青年・スポーツ・コメディ / 好み度:★★★★★