読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
おじょじょじょ クール教信者
2017年09月24日 (日) | 編集 |


高飛車お嬢様な態度を取ってしまう大財閥の娘と、周囲から変人認定されているクール男子のラブコメ4コマ。

ある大財閥のお嬢様が一般の学校に転校してくる。ヒロインは周囲を庶民扱いするステレオタイプなお嬢様発言をし、周囲は距離を取る中、ひとりだけあっけらかんと素直な反応をする男子がいた。
その男子は周囲から見ても変人らしいのだが、周囲から浮く存在としてふたりが馴染むのに時間がかからなかった、というはじまり。
庶民扱いし男子をパシらせるが、無口で感情表現が乏しい男子は茫洋と従う。男子は仕方なしにというより、まあいいかって感覚で、というところがミソのよう。ヒロインの言動に対する感想もどこかズレているところも。
ヒロインは根っからの高飛車でなく、大財閥の娘ということで周囲から距離を置かれていたことに気付いて以来自分から距離を取る行動に出ているという背景も出てきて、そんな自分をそのまま受け入れる男子に思い入れが出てくる展開かな。
いわゆるツンデレお嬢様コメディだが、後に登場する彼女を理解する女友達を、客観的立ち位置に据え、ヒロインと男子の絆を描いていく構成はちょっと珍しいかも。互いを依存するでなく、でもかけがえのない存在となっていく過程、登場人物のひょっとしたときに出る台詞がなにげに深い。じんわりと描かれる学園生活は読み応えがある。
クール教信者
バンブーコミックス4コマセレクション全4巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・ラブコメ / 好み度:★★★★☆
いつかティファニーで朝食を マキヒロチ
2017年09月20日 (水) | 編集 |


アラサー女性は、7年付き合った編集者の恋人と別れ、充実した朝食をとるという自分のやりたかったライフスタイルを満喫することを決める。
ヒロインは28歳のアパレル企業に勤める女性。編集者の恋人と7年同棲していたが、生活習慣もろもろを含めて相手に幻滅し、別れを経て、心機一転したヒロインは充実した朝食をとる生活を営むというはじまり。
朝食を生活の潤いとするいわゆる朝活を主体とした話で、ヒロイン達が利用する店は実在するお店ばかり。
とはいえ、ヒロインの仕事や恋愛の様々なエピソードと描きつつ、ヒロインの友人達各々生活環境や思うところに焦点を当てたエピソードもあり、ヒロインを含めて東京に住むごく普通の成人女性の日常を描いたドラマのよう。
内容は往年のTVドラマの文法に近く、ドラマ化すると映える内容といえる。
成人の恋愛ドラマはめんどくさくて好みではないジャンルだが、朝飯グルメを軸にしているのと話の動きがそれなりに速いので読みやすいところが好み。

マキヒロチ
バンチコミックス / 新潮社
ジャンル:青年・グルメ・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
犬神姫にくちづけ 宮田紘次
2017年09月13日 (水) | 編集 |


魔物退治を業務とする部署に勤務が決まった女性が主人公。彼女は犬神を憑依させることにより退魔能力が発揮されるのだがその鍵は霊媒師の課長とのキスだった。退魔のお仕事+ドタバタラブコメストーリー。

オカルトな存在がある世界観。ある部署の部署に配属された新人女性。いわゆるドジ娘・押しの弱いM系。部署の業務は、魔物退治という荒仕事。ヒロインは当人では無力に近いが、上司である課長と口づけを交わすことにより犬神を憑依させ退魔能力が発揮されるという設定。
上司の青年は人の都合を考慮しない強引な、S系キャラなのだが、なんのかんのとヒロインは彼に惹かれてはいる。だがキスという初心なヒロインにとってはデリケートな行為が、仕事上の上だけで行われることにジレンマを感じるというのがラブコメ方面の軸。
退魔業務のエピソードと仕事環境のエピソードとヒロインの恋愛事情が展開されるオカルトアクションと社会人お仕事ものを合わせた内容のよう。ヒロインが犬神を憑けるということでわんこ属性・疑似主従ネタが見所なのだろう。
物語的にも登場人物の関係においても勢いがある構成が秀逸。好みはあろうが登場人物のキャラの活力は高い。

宮田紘次
ビームコミックスハルタ / エンターブレイン
ジャンル:青年・オカルト・コメディ / 好み度:★★★☆☆
思い、思われ、ふり、ふられ 咲坂伊緒
2017年09月06日 (水) | 編集 |


恋愛観が正反対の女子二人は友人になり、彼女らの近しい男子2人も加わっての恋愛模様を描いた青春物語。
仲の良い友人が引っ越しして学校で気の合う友人ができるか不安な女子は、見知らぬ女子に駅で呼び止められ、人を見送るのに財布を忘れて初対面の自分にお金を借して欲しいと言われる。
そんな出会いから物語が始まるヒロイン二人体制の恋愛もの。お金を貸した方が内気で夢見がちな女子・由奈、借りた方が活発で恋愛を含めて現実的な思考の女子・朱里。その出会いの後同じ高校のふたりは友人となる。
由奈は最初の件で朱里の身内の男子でモテ男の理央と知り合い淡い恋心を抱く、理央と朱里は親の再婚による義理の兄弟で理央は朱里が好きなのだが現状から諦めている?、朱里は理央を兄弟以上に見ていない。由奈には幼馴染みの男子・和臣がいて朱里から見ると恋愛対象になりそうと思うものの、由奈にとっては恋愛対象にならない兄弟のような関係のよう。
そんな4人で恋愛物語を回していくかんじかな。
恋愛漫画としてはごくごくスタンダードな内容なのだが妙に惹かれる。恋愛的モノローグや展開は王道。夢見がち少女が少女漫画らしい心情を見せるけど自分の感情に振り回されてる感が薄いし朱里はおとこまえ気質ってのが好ましい。ハラハラよりせつなめな雰囲気が多く割と先が予想しやすい相関だからこそ安心して読めるってのもあるのかも。

咲坂伊緒
マーガレットコミックス / 集英社
ジャンル:少女・恋愛 / 好み度:★★★★☆
おさな妻の星 後藤羽矢子
2017年08月27日 (日) | 編集 |
おさな妻の星
後藤羽矢子
2015-8



三十路の男性の見合い相手は16歳女子高生。男性は断るも女子は押しかけ女房のごとく男性の住まいに直撃、なんのかのと同居することになる4コマ同棲ラブコメディ。

三十路男性が見合い相手として紹介されたのは16歳の女子高生。男性は絶対何かあると訝しむ。女子高生の家は代々早婚で、女子高生の高齢の高祖母(曾祖母の母)が生きているうちに女子高生が産む来孫を見せてやりたいというのがこの見合いの主旨だった。端から見ればとんでもない理由ではあるが女子高生当人は俄然乗り気。
男性は一旦断るも女子高生は男性の家に押しかけ女房としてやってくる。何のかんのと同棲・・というか同居することになる。
良き嫁として教育されていたので家事全般は達者、居心地のよい生活環境に馴染みつつ、祖母や母たち4代の面々による妻の心得をたたき込まれた女子高生のアタックに四苦八苦するってかんじかな。
ヒロインの影には祖母たちの入れ知恵があるというオチが多いかな。現代に則しているかわからないが理にはかなってるとこもあるなあと思うのはおばはんだからだろうか;昔は家事や夫への配慮や態度、女性の生理や夜方面の心得とかほぼ親なり祖母なりがきっちり教えてたんだろうなと思わせる内容。
ヒロインは家事や知識をたたき込まれスペックが高く男性がやり込められることも多々あるが年相応の恥じらいもあったりするというキャラがいい。男性の心境と女子高生への感情の変化の描写も巧い。家庭内(嫁姑・夫婦間)の世知辛いあるあるネタももちろんある・・(笑)
幼妻の押しかけ女房という記号にとどまらず、エロ方面のネタでも現実味があるというか地味に勉強になることが多いのが特徴。よく出来ている作品だと感じる。

後藤羽矢子
ぶんか社コミックス / ぶんか社
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★☆
運命の女の子 ヤマシタトモコ
2017年08月19日 (土) | 編集 |


無敵・きみはスター・不呪姫と檻の塔を収録した短編集。サスペンスホラー・苦くも静謐な青春の記憶・SF人間ドラマと「運命の女の子」をベクトルの違う解釈・設定で描く。
「無敵」は大量殺人犯の少女と女性刑事の取り調べ室での対峙を描いた話。怖れもなく友人・ホームレス・家族・知人の青年を殺していった少女と取り調べる女性刑事の会話と並行して少女の所業が再現ドラマのように描かれていく構成。事実か回想か刑事の読み上げる調書の内容を単に描いたものか・・まあ事実なのだろう。落ち着き払い淡々と問いに対し否定しつづけ端々で唐突な行動をするサイコパスっぽい少女の仕草にある種のおびえを感じる刑事。純文学系サスペンスの短編を見るような内容であり時事を元ネタに真逆の設定を施した話でもある模様。最もインパクトがあった話。
きみはスターは、高校の英語劇部の男女3人と卒業後の顛末を描いた話。平凡な容姿と聡明さと高い演技力を持つ女子、その女子に好意を持つ美形男子、美人で人当たりのよい女子、英語劇部の3人の高校生活の一角を回想という形で描く。三角関係・・になるんだろうか、一捻り有りちょっと懐かしいテイストの少女漫画を思い出す叙情的な雰囲気が印象的な構成。相手の自分に向ける感情の理由、自分が相手に向ける感情の容。同じ言葉で言い表される感情なのに合わすことができない。結末が一番心に残る話だった。
不呪姫と檻の塔は、試練の後に特殊な能力を得る「呪い」が一般化した現代社会で唯一「呪い」を持たない少女と少女を慕う男子と「呪い」を授与する役割の男性の話、かな。「呪い」の設定に具体的な例がなく漠然としていて不明瞭ではあるが、ともかく学生のヒロインはそれを持たないためにハブられている。だが味方の男子もいる。そんな中、人々に「呪い」を授与する役割の男性が反乱を起こす、という流れ。命に意味はあるのか、他が持つものを持たない自分に意味はあるのか。登場人物各々が各々の存在意義と望みを持って行動しそれが相互干渉して物語が組み上がるというかんじ。一番ストーリー性がある話だったかな。面白かった。

ヤマシタトモコ
アフタヌーンKC全1巻 / 講談社
ジャンル:青年・青春・ドラマ・サスペンス / 好み度:★★★★★
エジプトの三角 青色イリコ
2017年08月17日 (木) | 編集 |


紀元前2500年のエジプトではファラオの一存によりある大規模な建築作業が進められていた。サボり常習と真面目なツッコミ役の労働者、パン職人や時の旅人だったおっさん、ファラオなどなどが織りなす、ピラミッド建設現場周辺を舞台にした古代エジプトの面白おかしい日常を描いたコメディ。

ピラミッド建築時期の古代エジプトが舞台。ある営業の口車に乗りファラオは巨大な自分の墓の建設に乗り出す、というはじまり。古代エジプトの印象とかなり乖離した斜め視点のノリのナンセンス展開のギャグに面食らう。建築現場の末端労働者の勤務態度はダラダラで自分たちが何を作っているのかも知らされていない、なんなんだろうと疑問に思ったところで未来へ行って帰ってきたと言うおっさんがいろいろ語る、という展開とかもある。
ほんとにエジプトが舞台なだけで縛りなく思いつきで話を作っているかのような錯覚に陥るくだらなさがとても面白い。なんのかのと整合性はあるというか古代エジプトの要素をうまいこと取り込んでるんだけど。
ノリで生きててチャラくてチョロいファラオ、ピラミッドのセールスをする宇宙人、同僚の白い目にもめげずおっぱい型パンの制作に情熱を掛けるパン職人・・どのキャラも突き抜けた設定でバカ発言をくそまじめに語るキャラなのが良い。個人的にはタイムトラベラーのおっさんのエピソードが一番好き。
余談だが昔の見解ではピラミッド建設の労働は過酷というものだったが、実は過酷でも何でも無い普通の労働状況(もしかしたらこの話の状況に近いかも)だったってのが思いだされる。この話を聞いたとき王家の紋章・・と思ってしまったなあ。

青色イリコ
アクションコミックス / 双葉社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★☆
浮かれバケモノの朗らかな破綻
2017年08月13日 (日) | 編集 |
浮かれバケモノの朗らかな破綻 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
家の裏でマンボウが死んでるP(原作 タカハシヨウ 作画 竜宮ツカサ)
2013-8



原作はボカロ曲かと思ったけど同時制作らしい。ごく普通の男子高校生はクラスメイトのハイテンションに跳んでる男子との帰り道、自分は天狗だと衝撃の告白を受けその証明とばかりな身体能力を見せられる。そして男子の家庭の事情から、一緒にバンドを組まないかと誘われるのだが・・。
男子が人外ってのもびっくりだがクラス内で人間は主人公を含め2人のみという事実もぺろっと明かされる。バンドの誘いに関しては、過去モテたいためにベースを嗜んでいた主人公だが今はやる気が無くすっぱり断るのだが・・・。まあ紆余曲折の末バンドのつきあいをすることになり、他メンバーも集めることに・・という展開になる。ヤンキー風・眼鏡男子・正統派ヒロインとギャル娘なキャラがバンド仲間になっていくのかな。
ポップな絵柄とハイテンションなノリが見所の作品。ファンタジー要素は多分にあるが、バンド青春コメディが基軸のよう。トントン拍子に話は進まず障害やらすりあわせやらいろいろエピソードが用意されており退屈はしない。ただ構成に目新しいと感じるものは少なく王道展開だと思う。作品の質は高いのでこの手の青春ものが好きな人には楽しめるかと。

家の裏でマンボウが死んでるP(原作 タカハシヨウ 作画 竜宮ツカサ)
ガンガンコミックスオンライン / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・青春・ファンタジー / 好み度:★★★☆☆