読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
感想はブログにある記事以外にも、タイトル・作者順の目次のある本舎の漫画感想にも多数あります
嵐の檻 松本蜜柑
2017年05月14日 (日) | 編集 |
嵐の檻
松本蜜柑
2012-12-27



小学校教諭の前に現れた青年。名門の家を舞台にした過去の人間模様、その決着をつけるべく現れた彼は、10年前の兄の死にまつわる事実と教諭の行動を問いに来たのだが・・。レトロな時代を舞台にした本格的なメロドラマBL。

物語はある精悍な青年が、おっとりした体の小学校教諭を訪ねてくる。彼らは既知の間柄であり、教諭は青年の家の住み込み書生だったがある出来事から出奔し行方が知れていなかった模様。そして青年は実兄の死に関して教諭を問い詰めるところから物語は始まり、一旦彼らの過去の話に移行する。
青年は、少年期に母が死亡し母の実家に引き取られる。駆け落ちした母の子ということで名家で君主の祖父をはじめとした敵ばかりの屋敷内で、味方なのは、病弱な実兄と兄の世話役の書生=現在の教諭だけだった。そんな中、青年は兄と教諭の仲を知り、その後兄の縁談が決まったあたりで兄はあることから死亡する経緯が語られる。
兄の死の真相、主人公と教諭が各々隠していたこと、彼らの思いなど、読み手に知らされる事柄がぐるぐると変わり、メロドラマでありちょっとミステリっぽい要素もあるように感じた。BLとしての艶もあるが物語として読み応えがあった。
時代設定は大正~昭和初期あたり。メロドラマを作りやすい時代背景だし蓋を開けてみればドラマとしては設定も展開も王道中の王道。このジャンルにありがちなドロドロな救いようのない要素はそぎ落とされているが、現代においてはこのほうが入りやすいと思う。丁寧な人物描写とわかりやすい話運びで良い内容だった。

<まつもとみかん>松本蜜柑
花恋コミックス全1巻 / 日本文芸社
ジャンル:ボーイズラブ・ドラマ / 好み度:★★★★☆
受付の白雪さん 吉沢緑時
2017年04月20日 (木) | 編集 |


とある企業の受付嬢2人が、職場である受付で織りなす様々な遊びややりとりを描いた4コマコメディ。
ミステリアスというかクール美美人タイプの女性と明るいスタンダードな美人タイプの女性が主役というかほぼふたりのやりとりがメイン。題名にもなっているクール系女性が癖のあるキャラで、突拍子もない提案をしたり他者にばれないようにこっそりととんでもないことをしたりして、もう一方の女性がその行動に驚かされたり振り回されたり唖然としたりする、という受付が舞台のショートコントのような構成。テレビでもやれそうな直球勝負のコントギャグが特徴。
受付、という観衆の面前みたいな場所でおおよそアリエナイことをやったり、彼女たちだけのゲームを行ったりというギャップが見所だと思う。絵はなんというかレクチャーものとか教本にありそうな絵柄。漫画を読み慣れていない人でも入りやすそうな万人向けというか。背景とか効果線の処理とか一昔前のCGを彷彿とさせる・・と思うのは私だけだろうか。

<よしざわりょくじ>吉沢緑時
アクションコミックス3巻 / 双葉社
ジャンル:青年・4コマ・コメディ / 好み度:★★★☆☆
アビス 長田龍伯
2017年04月16日 (日) | 編集 |


気がつくと奇妙な部屋にいた少年。記憶が全くなく、自分の手にはスイッチのような器具が握られていた。そして周囲には奇妙な形をした自分たちを襲う怪物がうごめいている。少年と同じ状況に置かれた男女と合流し、脱出を試みるサバイバルアクション。

主人公の少年は気がつくと廃工場?のようないくらか浸水した部屋で目覚める。手には見慣れないスイッチのような器具があり、人を探すうちに周囲には異形の怪物たちがうごめいているのを知る。怪物は人間を襲うようで間一髪で同じ状況に置かれた男女に助けられ彼らと合流する・・というはじまり。
閉鎖されたパイプとか業務用エレベーターとかがある廃工場のような建物から、人を襲う怪物から逃れつつ脱出を試みるというサバイバルアクション、のよう。主人公が持っていたスイッチ?は他者も持っており、どうやらスイッチを押すことで各々違う特殊な能力が発言するらしい。主人公が最初に押しても無反応だったのはある条件が必要だから、というのが後々わかる。
サバイバルではあるが、運や体力も必要ながら、複数人の協力、つまりはサイコキネシスやテレポートなどおなじみの超能力を組み合わせ、が重要になってくるというところが興味深い構成。作画はちょっと懐かしさを覚える絵柄、背景はその設定からわりと描き込んでいるのも特徴かな。往年の脱出映画のような雰囲気というべきか。きちんとした設定と構成で見応えがあるように思う。

<ながたりゅうはく>長田龍伯
少年マガジンコミックス全8巻 / 講談社
ジャンル:少年・サスペンスアクション / 好み度:★★★☆☆
うぶうぶふうふ かがみふみを
2017年04月11日 (火) | 編集 |


出産後の夫婦生活を描いたラブコメ。
仲の良いいわゆるラブラブなのだが、出産後、セックスレスになった夫婦が徐々に仲を取り戻すお話。相手がいやになったとか気持ちがわかないとかといったマイナス要因ではなく、息子の世話やインターバルのせいかご無沙汰で、双方成人でも初心な気質のせいか、双方立ち止まってしまったというか、つきあい始めた当初にリセットされてしまったというかんじ。
こどもまで出来た夫婦でも著者のカップル描写にブレがなくこのシチュエーションが出来るってすごいなと感じた。奥さんはセカンドバージン状態といっていいのか・・これ。結婚後に初々しい恋愛体験をしているようなカップルの話は新鮮だった。

かがみふみを
アクションコミックスコミックハイ! / 双葉社
ジャンル:青年・ラブコメ / 好み度:★★★☆☆
詠う! 平安京 真柴真
2017年04月11日 (火) | 編集 |


男子中学生が修学旅行で訪れた京都で平安時代へタイムスリップし、和歌の詠み人で著名な在原業平と出会うのだが・・。和歌を主題にした平安・歌のバトル・・アクション?
主人公は現代人で和歌を主軸とした平安コメディ。いろいろとぶっとんだ設定や展開が続く。和歌という文学がバトルのエネルギーになっているw平安の雅と派手なバトル演出の融合は美しいけど正直笑ってしまう(褒めてます) 登場する詠み人は変人な要素が多分にあり、人物同士のやりとりもコメディ色が強かった。
とはいえ著名人が詠った和歌や、和歌の解釈(込めた意味)などはそれなりに真面目で勉強になる。絵も現代風ながら雅というか綺麗で世界観と合っているように感じる。

真柴真
Gファンタジーコミックス全6巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:少年・コメディ・文学 / 好み度:★★★☆☆
御伽の檻 しぐま太朗
2017年04月02日 (日) | 編集 |


自身を闇の皇子と認識する男子は、彼が自分の野望のために必要な聖天使と認識する少女との出会いを果たすのだが。中二病?男子とぽっちゃり純真無垢女子の傍目にはほんわかなラブコメディ。
黒マントを纏う目つきの悪い主人公の男子。風貌もしょっぱなの台詞も一見ファンタジー世界の悪役そのものだが彼の住む世界はごく普通の現代社会。ごく普通の母親にどやされお文句をたれつつもおつかいに行く・・というはじまり。
当人は闇の皇子で、覚醒の鍵を握る聖天使の少女を探している、という認識。そして覚えのある公園に赴き、そこで一人の少女と出会う。背に羽根が見え、主人公は間違いなく探していた聖天使と確信するのだが、当の少女はすでに主人公を知っているように駆け寄ってくる。というのも少女にしてみれば主人公はある約束を交わした幼馴染みだったわけで。
主人公は聖天使を得るという目的で、少女は大好きな幼馴染みと再会し昔の返事として、ふたりは恋人同士となるが・・というかんじ。
主人公はどうみても中二病だ、と当初は思うのだが、その言動の徹底ぶりというか闇の皇子という認識のブレなさに、え?本物の設定?と惑い、1巻終わりまでどちらか明確な答えが出ない構成。まあ主軸は、双方の認識というかつきあう意味の微妙なズレがあるカップルの話だと思うのだけど。ちょい変化球なラブコメという認識でいいのだろうか。
ヒロインはたしかにちょいぽちゃだがとても愛らしいし、一途な気質は男性が好みそうなキャラだなあと。私も好きだが(笑)ふたりのエピソード自体はほのぼのとしたものだし好ましいものだった。あとはやはり伏線がとても気になる、次巻でどう話を展開させるのか気になる、作品だった。

しぐま太朗
アクションコミックスコミックハイ!全2巻 / 双葉社
ジャンル:青年・青春 / 好み度:★★★★☆
亜人
2017年03月20日 (月) | 編集 |


17年前に不死の人間が確認され、以後十数人確認された未知の彼らは亜人と呼ばれるようになる。交通事故に遭うが生き返り自分が亜人と知った少年の逃避行が始まる。
亜人は死ぬ目にあうまでわからず、主人公の少年は交通事故に遭い、生き返ったことにより初めて自分が亜人と知る。亜人は政府機関に身柄を拘束されるようで、主人公はそれを拒み逃走することになる。いわゆる逃亡サスペンスで、逃げるうちに協力者も現れたり追っ手のほうも亜人専門が登場したり、話が逃亡だけにとどまらないスケールになっていく展開は王道かつ秀逸。
亜人が単なる死なない人間、でないところと、亜人を超人たらしめる存在が肝のよう。それは1巻表紙でなにげにわかる仕組み。逃亡劇ものはひやひやするので実のところ好みとは外れるのだがこちらはどう話が進むのか読まずにはいられない構成が良い。

原作:三浦追儺 漫画:桜井画門 (さくらいがもん
アフタヌーンKC / 講談社
ジャンル:青年・SFアクション / 好み度:★★★☆☆
明るいセカイ計画
2017年03月20日 (月) | 編集 |
2013-3


ギャルゲーのキャラを愛する眼鏡男子と眼鏡男子に強烈な執着と偏愛する幼馴染みの女子が通う学校に、少子化対策担当大臣補佐官を名乗る人物が現れる。補佐官は、日本の人口減少の解決策として夏休みの間に学内の人間と恋人になれ、恋人が出来なければ死を、と宣告する。
その宣告よりほとんどの生徒はカップルとなったが、死を脅されつつもかりそめでも恋人を作らなかった(作れなかった)男女9人は、補佐官により、ある閉鎖された屋敷に連れてこられるのだが。
恋人をつくらなかった生徒たちは、二次元オタの主人公、主人公にしか興味がないというか異様な執着愛を持つ幼馴染みの女子、多数の求愛を拒否した女子、金銭にしか興味のない女子、食い意地にしか興味のない男子、モテてそうで実は全然モテなかった男子など、癖のある面々ばかりであり、死が掛かっていても相手を作らないのには各々それなりに理由がある、というかんじ。
デッドオアラブ・ラブコメを加味したいわゆるデスゲームものなのだが、キャラが偏向しているせいかどこか他作品と雰囲気が違うかな。サブカルっぽいというかリアリティが薄い印象。そこが作品の特徴であり興味深くはあったのだが、1巻ラスト近くの展開でちょっとしっくりこない話になりそうな予感で続きが読みたいとまではいかなかった。突き抜けたキャラクター描写はけっこう見応えがあったんだけどね。仮面の補佐官のキャラも含めて。

原作:蒼木アキ 作画:出水高軌
ガンガンコミックスオンライン全3巻 / スクウェアエニックス
ジャンル:青年・サスペンスコメディ / 好み度:★★★☆☆