読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
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刻待アパートメント  小川彌生
2017年02月28日 (火) | 編集 |
刻待アパートメント (KCx)
小川 彌生
2016-06-07



洋館・刻待アパートメントに訪れる人々の物語を描くオムニバス。
その洋館の名は刻待館。名前の通り「刻が来る」まで待つ人が滞在するアパート。
なぜそのアパートの前に来たのか、それまでの記憶があやふやな人たちが訪れ、各々のアパートに来るまでの経緯が紐解かれていき、人たちの状況とアパートメントの役割がわかる。
ネタバレになるがいわゆる生と死の間における人間ドラマオムニパス。とはいえ死ぬ人間ばかりでもないあたりが目新しいかも。一話完結形式で、一話ごとの冒頭四ページが印象的。
管理人ではないがアパートメントの古株であろう三つ編みの少女としゃべる狼?が案内人的な立ち位置になっている模様。題材としてはよくある話だが、構成のひねりと人物描写が秀逸で読み応えがある。
お約束としてこの少女自身の話が出るかなあと思っていたのだが、ある伏線が出ただけ。巻表記はないけど続刊があるのかな?一話目の登場人物のその後が最終話になっているのでこれはこれでまとまってはいるが。

小川彌生
KC×ハツキス 1巻 / 講談社
ジャンル:少女・ドラマ / 好み度:★★★★☆
とんかつDJアゲ太郎
2017年02月14日 (火) | 編集 |


渋谷の片隅で営業しているとんかつ屋の息子は、出前を届けたクラブで伝説のDJに魅了される。
主人公の少年はDJを目指す成長物なのだが、客をアゲることはとんかつを揚げることと同義、ということで、家業のとんかつ屋の修行も行う。突き抜けたギャグっぽい絵柄とテンションだがノリだけで進めているわけでもない、いやギャグのノリはなのだが、行き当たりばったり感がないのがいいかんじ。つか、これスポ根要素もけっこう強いのか。
いわゆる渋谷っ子だがクラブとかお洒落なものに無縁な商売人のこどもたちの描写が妙にリアリティがあるような気がする。

原案:イーピャオ / 漫画:小山ゆうじろう<こやま>
ジャンプコミックス+ / 集英社
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
ともだちマグネット まご
2017年02月10日 (金) | 編集 |


朝の魔法少女アニメが大好きなオタク眼鏡女子とリア充読者モデル女子の友情鬼ごっこ学園青春4コマ。
朝の魔法少女のアニメが特に大好きなオタク女子まこちんは、リア充で読者モデルの女子・なっちに話しかけられ続ける。住む世界が違うと認識するなっちに、なぜ自分に、と戸惑う。友情鬼ごっこと銘打っているだけに、まこちんがなっちの意図をくみ取りきれずに逃げたり乗り気でない態度を取ったりもするけど、なっちはギャルらしい(とも言える)あっけらかんとしたノリで積極的にまこちんと関わろうとする展開。なっちは押し続けるかと思いきやまこちんが意識すると余所のことに関心がいっていたりとシーソーというかやじろべえ的なネタもあり、親友になりそうでなかなかならない、一進一退みたいな距離の詰め方が興味深い。ちなみに伏線として、なっちがまこちんとともだちになりがる理由はきちんとある模様。
まこちんは基本ひとりで趣味に没頭したり、同好の士と語り合ったりとオタク活動を楽しみたいのでなっちの強引さに疲れることもあるけど、なっちが引っ張っていくリア充的なイベントも経験してみれば楽しくなり、という展開はほほえましい。またまこちんと同じオタ趣味の青年がなっちの兄という設定もいい案配で二人の関係のスパイスとなり面白味を増しているように思う。
ポップ系ではっきりとした線画の絵柄なので読みやすいのも良かった。

バンブーコミックス 4コマセレクション全2巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★☆
ドリィ キルキル 蔵人幸明
2017年01月24日 (火) | 編集 |


突如来襲した虫により人は溶かされ奇妙な姿をした巨大な化け物に喰われていく。発した言葉が現実になることが常だった少年は親友と片恋の先輩を失い、荒涼とした心を持ったまま生き延びていた。そんな中、化け物に対抗する組織の一人らしい女性と出会い・・。サバイバルパンクホラーアクション。
未知の生命体が降り注ぎ人類は極端に減っていく始まりのホラー。災厄の日の主人公のエピソードからはじまり、幾年かたったころから物語が実際に動くかんじ。人類を捕食する敵の風貌がパンク人形っぽいのが特徴の1つ。
人類を絶滅させきっていないとあ主人公にはその敵に対して他者にない能力といか違いがあるみたいな謎というか伏線があるみたい。不可解な敵の行動に人類側も手探り状態で進んで行くし、死んだと思われた主人公の先輩が敵の集団に混じっていたりとどう話が進んで行くのか気になるような構成は巧いと思う。

蔵人幸明
少年マガジンコミックス / 講談社
ジャンル:少年・ホラーアクション / 好み度:★★★☆☆

紡木さん家の場合 碓井尻尾
2017年01月22日 (日) | 編集 |


末の愛らしい妹を溺愛する強面の兄と父は妹を巡り殴り合いばかり。そこにお隣の世話焼き女子大生がなだめるのが紡木さん家の日常。バイオレンスほのぼの家族コメディ4コマ。

スキンヘッドの強面の父、反抗期の兄、出張で不在が続く母、天使のように愛らしい妹で構成される紡木さん一家に隣に住む世話焼き女子大生などで構成される家族コメディ。末の妹は天使のように愛らしく、兄と父は彼女を溺愛しており、末娘を巡って彼女の気を引く・・というか、末娘のためになることを自分だけが行おうとするがベクトルがずれてたりして男どもが殴り合いの喧嘩になり、母が不在という設定故か、喧嘩が始まるとそのストッパーというかツッコミ役というかの世話好きのお隣の女子大生が登場するというのが定番のパターンのよう。
喧嘩ばかりする兄と父を温かい目で見守る達観した妹。決して冷たいわけではないのだが大人びているところがツボの1つなのだろう。バイオレンスなシーンが多いがなぜかほのぼのな雰囲気を醸し出しているのは、兄バカ・親バカの二人のズレた愛情表現のいとおしさだろう。喧嘩するほど仲が良い・・・というやつでもあるのか・・?テンション高めだが勢いだけでもなく、登場人物も各々自分なりに考えて行動しているってのが好みかなあ。そのベクトルがあさっての方向だとしても(笑)
エピソードは定番と言えば定番だが退屈させない味付けがされていると思う。著者の作品はやっぱり勢いがあって面白い。

碓井尻尾
バンブーコミックス / 竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★★
探偵犬シャードック 佐藤友生
2017年01月22日 (日) | 編集 |


ごく普通の男子高校生と、名探偵シャーロックの魂が宿った子犬が巡る探偵推理活劇。

ごく普通の男子高校生が引き取った子犬には誰もが知る名探偵の魂が宿っていた。子犬の声が聞こえる人間として主人公は彼の助手にされるのだが、というはじまり。
探偵が犬で助手が人間、子犬は推理はできるがそれを他者に伝えられなかったり不具合が生じたりするので、助手たる主人公がフォローする関係かなあ。補いあうバディものといったかんじ。読み手には最初から犯人がわかり、主人公たちがそれを解明するパターンの推理もの。推理ものとしては上々の仕上がりだし少年漫画らしい盛り上がりやちょっと意外?な絵面や展開もあり。いい案配で楽しめる秀作といえる内容。キャラクターの動かし方がいい感じというか好感が持てるタイプだってのもあるのかも。

佐藤友生
週刊少年マガジンコミックス / 講談社
ジャンル:少年・推理アクション / 好み度:★★★★☆
でぃす×こみ ゆうきまさみ
2017年01月20日 (金) | 編集 |


万年選外だが漫画家を目指す女子高生は、ある新人漫画賞を受賞する。しかしその賞の作品は彼女が描いたものではなく、アシをしていた実兄が描いたものでしかもジャンルがBLだったという・・。妹と兄が紡ぐ漫画家コメディストーリー。
芽が出ずともへこたれず漫画家を目指す女子高生が主人公。彼女が賞をもらった式から始まるのだが、その受賞した作品は、当人ではなく彼女の制作を手伝わされていた兄が就職活動の合間に描いたもので、主人公の名前で応募したことがわかる。
で、ジャンルは主人公には専門外のBLであるのだが、主人公の名前で受賞したもんだから彼女が自分で続けていかねばならぬという展開に。
漫画家漫画においてけっこう珍しい設定かも。兄の立ち位置が主人公のパターンは見たことがあるけど。偽りとはいえ先に周囲の評価が上にあり、それに追いつかねばならぬという主人公の立場が興味深い。なんとはなしに昔々の著者の作品を思い出させる構成だなあと感じた話。大がかりさがないというか今時のWEB漫画っぽいこじんまりとした印象が強いとも言え、それゆえに気軽に読める利点はある。

ゆうきまさみ
ビッグ スピリッツ コミックス スペシャル / 小学館
ジャンル:青年・業界・コメディ / 好み度:★★★☆☆
超推脳 KEI ~摩訶不思議事件ファイル~
2016年12月30日 (金) | 編集 |


幼少期に奇病に冒され治療のため科学者の父により量子PCを埋め込まれた男子高校生による推理ミステリ。
男子高校生の主人公による探偵もの。ただし主人公の脳はマッドサイエンティストの父親お手製の量子パソコンで構成されており、主人公が見たもの聞いたもの感じたものの分析を自分の脳で解析処理できる、という設定。つまるところ推理のみならず科学的捜査も一人でやれるというところがミソ。
主人公の設定だけに頼らず、事件の内容自体もけっこう特徴的で複雑なからくりで作られている。作品のクオリティはそこそこ高いと思うんだけど・・なぜか、作品の端々に昭和な・・というかレトロな香りがするんですよね。絵柄のせいか主人公の設定のせいなのか。表紙のレイアウトもそれっぽい印象かなあ。あと主人公がスーパーすぎるためなのかサブキャラの物語における役割がいまいち希薄。
まあ細かいところは置いておいて、推理ものとしては素直に面白いと感じる作品だった。

漫画:<たなかよしき>田中克樹 原作:五味一男 シナリオ:水野光博
少年サンデーコミックス / 小学館
ジャンル:少年・推理ミステリ / 好み度:★★★★☆