読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
虹野さん家のホワイトスワン 介錯
2017年09月20日 (水) | 編集 |


母親から継ぎ正義のプリンセスとなったヒロインは、両親の再婚相手の息子達5人と同居することに。実はその息子達はヒロインが敵対する悪の組織のメンバーだった。互いが敵同士と知らずに今日も正体を知られないよう彼女たちの戦いと日常は続く。

乙女ゲーム・特撮・魔法少女系お約束とパロディと様式美をふんだんにちりばめた正義の味方VS悪の組織コメディ。
ヒロインは表の顔は普通の女子だが、実はご近所を護る正義のプリンセス。実は少し前まで母親がその役を担っていたが再婚相手との子供が出来てその役を娘のヒロインに譲り、正式に再婚した相手とハネムーンへ。残されたヒロインは、母の再婚相手の連れ子の息子5人と同居することになる、というはじまり。
息子達は個性豊かなイケメンたちばかりで、ヒロインに好意的だし彼らとの日常生活は順風。だが正義の味方であるヒロインはその正体がバレないように気を遣い、かつやってくる悪の幹部達をやっつける毎日。だが実はその悪の幹部達は件の兄弟たちだったというオチ。
同じ屋根の下で敵同士が互いにそれを知らず生活しているという、戦闘モードオンオフでの互いの行動のギャップを楽しむ話。この設定を作るための前フリは雑を言わざるを得ないがそれを含めてのあたまわるい・・もといB級アクションコメディとして楽しめる。著者の話運びはシリアスだと好みではないがここまで突き抜けた様式美のコメディだと逆にいい味が出ているように思う。

介錯
角川コミックスエース2巻 / 角川書店
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
のぶながちゃん公記 くりきまる
2017年09月13日 (水) | 編集 |


出奔した織田信長公の不在の間、影武者として信長公に成り代わったのは女の子でした、という戦国4コマコメディ。
戦国武将実は女子、という設定の漫画はいくつかあるが、こちらは影武者として信長にならねばならなかったのが女子という変化球ながら目新しい設定。
政略結婚を嫌った信長公が出奔してしまう。だが婚礼はノンストップ、誰か影武者をたてねばならなかったところ白羽の矢が立ったのが女中?の主人公というわけ。信長公自身の普段の装いが幸いしてごまかしやすい、信長公出奔の経緯を聞いてしまったがゆえの口止めも兼ねているという経緯。思ったより唐突ではないというか整合性はあるというか。
女の身で男として新婚生活を営まねばならないという難関を軸としたコメディなわけだが、設定だけ借りた内容かと思ったがわりと史実に沿っているエピソードも多々あるところが好みだった。影武者を画策した家臣達との突発ラッキースケベ的ネタも見所なのかな。いやわりとそのネタが多かったもんで。まあいくら鈍感でも性別バレるだろう状況でもバレないのはこの手のジャンルのお約束と言うことで(笑)
テンポが良くキャラが動くので4コマコメディとして楽しめる作風。予想より遙かに楽しめたというのが率直な感想。

くりきまる
バンブーコミックス4コマセレクション / 竹書房
ジャンル:4コマ・歴史・コメディ / 好み度:★★★☆☆
のぼさんとカノジョ モリコロス
2017年09月05日 (火) | 編集 |


人の良い青年は格安で借りた部屋で見えないカノジョと同居している。そんな非日常的な日常を描く物語。
人が良いというかおんぼりとしているというか癒やし系というかな青年が主人公。その素朴でゆったりとした気質が周囲に好まれ、なにげにモテる大学生。そんな彼には、その行動からどうも同棲相手がいる雰囲気。しかし彼が帰る部屋には誰も居ない、というか見えない、なぜなら同居人はその部屋に棲み着いた幽霊なのだった。
主人公が入居当初は幽霊女子は迷惑なポルターガイストを起こし続けていたが、主人公の方向性がちょっとズレた文句からの和解。仲良くなったふたりは同棲と共同生活の境目的な風情でそれなりにいっしょに暮らしている日常を描いていく展開。
主人公の、人当たりが良く人が良い、いい意味で鈍いところがある絶妙のキャラ設定が物語を面白くさせている。一方で幽霊の女子はいろんな意味で女子で可愛いキャラ。ポルターガイスト?と器用に使い家事・雑事を行うとか、ボードで意思疎通するとか、細々した生活設定が良い。
あと主人公の「同棲相手」に興味津々の友人達、主人公に惚れていてまめにおすそわけをもってくる同じアパートの住人女性など、脇役のキャラの動かし方もうまい。
青春・恋愛ものって苦手なノリの話が多いのだがこちらは本当に読みやすいというか心にすとんと入る話だった。日常系に見られるまったりさとカノジョの状況からのシリアス展開も、押しつけでない自然な作風が活きている。

モリコロス
ゼノンコミックス / 徳間書店
ジャンル:青年・恋愛・ドラマ / 好み度:★★★★★
人間仮免中シリーズ 卯月妙子
2017年08月08日 (火) | 編集 |
人間仮免中
卯月 妙子
2012-5



壮絶な半生と統合失調症を抱える著者のエッセイ。36で20以上の年上の男性との恋愛模様や病のことや様々な経験を描いた内容。
著者は女性で統合失調症を患っている。過去の出来事、経歴や前夫の話とか冒頭で描かれているが壮絶というほかなかった。執筆当時も統合失調症は治療中、そんな中、20歳以上年上のおじさんと意気投合し恋人同士になり彼との生活とか、独自の判断で失調症の薬をやめたため症状が悪化、飛び降り自殺をして病院に運ばれ復活に至るまでの話とかがメインかな。
この本を読むまで統合失調症ってどういう病なのかピンと来ていなかったんだけど、起きている状態で夢を見ているかんじに近いんだなあと。幻覚、ってこういことかとなんとなく理解できたという。夢って悪夢の場合ほんと洒落にならない危機感を覚えるけどそれが起きてるときに起こるのか・・。普通の夢なら起きれば覚めて落ち着けるけど、罹患者の場合は薬でゆっくり症状を改善させねばならないのね。
入院中の話はほぼ幻覚?夢?の話が延々と続くけど、ああ夢ってこんなかんじだなと思った。執筆時も体調が万全じゃなかったみたいなことがどこかに書いてあって、言われてみればよく見ると線がへろへろだった。けど、そんな印象をうけないというか全く読みにくくなかった。登場人物の特徴を明確にしてるからってのもあるのか。漫画が描ける人ってほんとすごいな。あと薬の量の多さにびっくりした。自分だときっと胃が壊れる・・・;;
後に1作目のその後を描いた続編も刊行されました。

卯月妙子 / イーストプレス
人間仮免中 / 人間仮免中つづき 各1巻
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★☆
のぼる小寺さん
2017年07月28日 (金) | 編集 |
2015-7


スポーツには興味はないが親の経歴から運動部に入ることを強要されしぶしぶ卓球部に所属している男子は、クライミング部でボルタリングを熱心に活動する女子から目が離せなくなる。同級生たちの視点からクライミング部の小寺さんを描いたお話。
ボルタリングのスポーツもの、なのだろうが切り口がちょっと違うかな?物語の視点は主格たる女子ではなく、彼女が気になる同級生など他者の視点で女子の様子が描かれ、女子の行動に興味を持ったり影響されたりといった構成。まあ同じ部の部員の視点になってスポーツものっぽくなっていくのだが。
スポーツ要素込みの学園の日常のエピソードを切り取って描写した構成といったほうがいいのかもしれない。個人的にはザワさんとかと文法が似ている印象。
小寺さんは真面目で掃除も部活も一生懸命、クールで礼儀正しくちょっとミステリアスな印象だけど実はお茶目。そんな彼女の魅力を垣間見るのも主題の1つなのだろう。2巻目以降はスポーツ要素に重点を置かれるようになるのかな?

珈琲
アフタヌーンコミックス / 講談社
ジャンル:青年・青春・スポーツ / 好み度:★★★★☆
ニャンコロカムイ 樹るう
2017年07月22日 (土) | 編集 |


かつて剛胆な勇者だった青年は何者かの呪い?により半猫半人の姿に変化する。果たして彼は元の姿に戻れるのか。北の大地を舞台にしたカムイと人間を巡るファンタジーコメディ4コマ。
舞台は北の大地。現実世界だと北海道あたり。神(カムイ)が存在し人間の暮らしに身近な存在であり敬われている。そんな世界で破天荒で剛胆な勇者だった主人公の青年は、現在は猫耳や猫の特性を持った小ぶりな生き物になってしまっている。武勇は以前とは違えどスペックは高く猫の神?と勘違いされたりもする。そんな彼は自分を半猫半人の姿にした犯人を捜しているのだが・・という設定を軸に置いたコメディ4コマ。
最近よく見かける横長コマタイプの4コマ構成なので、わりとアクション描写なども描き混んでいるし絵面がワンパターンではない。著者らしいいろんな意味でテンション高めでノリの良いやりとりや展開、あとなにげにお色気なネタも見られる。
ちなみに主人公には神通力を持つ美人の嫁さんもおり、バカップルを体現したようなラブラブ夫婦。猪突猛進な主人公が物理的にゴタゴタに突っ込み、序盤で登場する魚の神?がボケと対局のほうのツッコミをする形が多めかな。可憐で旦那様ラブな奥さんは本当に淑女で可憐なのだがなかなかに良いキャラを持っている。
トントンと話は進むしキャラ同士のやりとりが明るく面白い。北の大地の神々の体系や祀り方などあまり知らなかったので、その方面でも興味深いタイトルだった。

<たつきるう>樹るう
バンブーコミックスWINセレクション全3巻 / 竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★☆
ニッポンのリア先生 新居美智代
2017年06月29日 (木) | 編集 |


地方の学校の教師となった日本びいきの金髪美人が地元の人々と交流し日本文化を体験する話。
とある江戸の面影を残す町に一人の金髪美人が訪れる。物怖じない彼女は、地元の男子中学生に近隣の案内を頼む、というはじまり。で、その女性は実は案内した中学生の通う学校に赴任してきた教師であることがわかる。
日本びいきの親の影響で日本大好きな女性教諭は、書道や和菓子、日本の行事を体験していくというのが大まかな流れ。
和菓子の話は興味深かったけどそれ以外のエピソードがいまひとつ楽しめなかったなあ。ファンタジー要素が入っちゃってるのがなんとなく違和感だったからかな。
悪くはないけど異文化コミュニケーションを主題としているにしてもドタバタ学園コメディとしてもなんとなくぼやけた印象があった。コメディ方面では男子中学生になんとなく片恋をして女性教諭をちょっと毛嫌いしているお嬢様な女子生徒をもうちょい活かせたらなとは感じた。再度言うが和菓子の回は面白かった。お色気要素いらんかった気もするが。

新居美智代
ビームコミックス全1巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
ねこはいじん たかしまてつを
2017年02月10日 (金) | 編集 |


絵描きの著者が、仔猫を拾い一度は里子に出すつもりだったが結局離れがたく、ともに暮らすことになる話。仔猫のやることなすこと、姿や仕草すべてにいとおしさを感じる日々を句にしたためるエッセイ漫画。
自宅にて仕事中、一休みしていた絵描きの僕は、庭でか細くなく小さな小さな仔猫を保護する。世話をし元気になったこねこを一度は里子に出そうとするが離れがたく、結局飼うことに。そんな絵描きとこねこの日常を描いたおはなし。
フルカラー、ざっくりしたコマ割、吹き出しのないネーム、キャラ絵本のような絵。ほっこりまったりとする作風で、エピソードの最後には、その出来事にちなんだ(というかまとめ的な?)句で締められる構成。著者は絵描きで俳句も嗜んでいるからのよう。
内容的にははじめてねこを飼う人間には定番のネタばかりだが、描き方で満足度が決まるもんやねえ。こねこの仕草にいとおしさが最高潮になると脳内からドバーッとなにかが出てくるって描写は、的確かつ、わかるうう(笑)と唸ってしまった。

たかしまてつを
単行本コミックス全1巻 / 角川書店
ジャンル:エッセイ・ペット / 好み度:★★★★☆