読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
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姫さま狸の恋算用 水瀬マユ
2017年04月14日 (金) | 編集 |


徳島を舞台にした狸と人間のラブコメ。
舞台は徳島のとある街。藍染め稼業の長男である主人公は、県外の学校に進学したいのだが、跡取り息子のため両親からは反対されている。そして秘かに恋心を抱いている幼馴染みの少女の希望する京都の学校に行きたいとも思っていた。
そんな希望がままならない中、主人公は時期が来たと両親から、婚約者として狸の少女を紹介され・・。
狸と人の関係が近しい土地、狸の種が様々な理由で途絶えようとしているため主人公と狸の姫の婚儀が進められている模様。元々片恋の幼馴染みとの関係、狸の姫との運命の関係などを絡めたファンタジー要素込みの三角関係ラブコメといったところか。当然主人公は反発するのだが、両親や狸一族の押せ押せテンション、狸ゆえに人の形に化けることが出来る姫は可愛らしく純朴で一途で・・というかんじで。あと幼馴染みの言動もそこはかとなく印象的でどう話が転ぶのか続きが見たくなる。
狸の一族の絡みと主軸のラブコメを巧みに組み込んだ構成、絵もデッサンがしっかりしたタイプで見応えがある。可愛いというかラブコメの基本をきっちり抑えているというか、万人にあうタイプの話だと感じた。

水瀬マユ
アクションコミックス / 双葉社
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
白暮のクロニクル ゆうきまさみ
2017年04月12日 (水) | 編集 |


不老不死の人間・オキナガが存在する世界。厚生労働省に就職した新米公務員の女性は、研修の保健所で出会った事件がもとでオキナガを管理する部署に配属される。そして上司とともにオキナガ怪死事件を追うことになり、見た目は少年だが実際は88歳老人の殺人事件マニアの魁とタッグを組まされることになるのだが。
不老不死の人間・オキナガが存在する世界。とはいえオキナガたちは特殊な使節に隔離とか実験材料とかといったことはなく、国による住処や暮らしぶりなど動向の管理、定期的な健康診断の義務などはあるものの一般社会で暮らしている、という設定。ちなみにオキナガは不老不死、とされているが死なないわけではなく、またオキナガに対する偏見というか社会においての生きづらさはも多少なりともある模様。
主人公の女性は新米公務員で、保健所の仕事でオキナガに初遭遇する。だたし死体で、というはじまり。その後、オキナガを管理する部署に配属になり、オキナガ殺人事件を調べることになる。そして物語のもう一人の主人公、見た目は少年だが実際は80を越える老人の白髪の男性とのバディものな展開に。
オキナガの殺人事件とは別に、12年周期で殺人事件が起きている事実があり、オキナガの少年は過去の因縁からその周期のほうの事件の犯人を追っている、ということらしい。一般社会におけるオキナガの立ち位置、殺人事件とは別のオキナガたちが絡む事件、少年の追う殺人者の件、などいろいろ盛りだくさんで展開していく。
各々の事件に関わる登場人物が多くそれゆえに、架空の設定なのにかなりリアリティのある骨太な内容に仕上がっている。個人的にはバーディよりも世界観がつかみやすく読みやすい内容。続きが気になる作品。

ビッグコミックスピリッツ  / 小学館
ジャンル:青年・ドラマ・ファンタジー / 好み度:★★★★☆
ベアゲルター 沙村広明
2017年04月12日 (水) | 編集 |


ある売春宿で標的を殺した暗殺者の女性、暴力団の金をかすめ取ってとんずらしようとして失敗した女性、ある目的で日本にやってきた中国人女性・・。ドイツでのある遺伝子を研究する実験、売春が主要産業となった島、暴力団のある幹部の思惑が絡む情欲と暴力と背徳のブラック活劇。
複数の軸をうまく絡ませ展開していくので次々と違う場面とかエピソードが出てくるので冒頭では少々取っつきにくいかもしれないが、すぐに慣れておおよその概要が見えてくる構成。このあたりはさすが著者だなと思う。ここでは逐一説明するのは野暮とも思えるので割愛するが(単にまとめる能力がないだけともいう)面白い、と思う。ただえげつない展開だったり場面だったりが続くので読み手は選ぶかも?
主要登場人物がベクトルは違えど大なり小なり壊れてるとこがあるように感じる。そこが魅力であり彼女らが織りなす関係やらやりとりやらが奥深い。著者の話は掬いようのない重いのから壊れたコメディまであるが、こちらは超重い背景とある種の狂った展開、なのだがどこか砕けた部分も多分にあるタイプのよう。大人によるおとなのための娯楽活劇もの、といったところか。
昭和時代のノリというか雰囲気というか時代背景を模倣したような舞台も印象的。ズべ公って、遙か昔に聞いた意味はわからんが昭和の暗部をイメージする言葉だったなあ。

<さむらひろあき>沙村広明
シリウスコミックス / 講談社
ジャンル:青年・アクション / 好み度:★★★★☆
バトラビッツ 雨市
2017年04月11日 (火) | 編集 |


幼いころ、何者かに父親を殺された男子高校生は、バスの中で地球を護る月の民「バトラビッツ」だという少女と出会う。彼女は輝夜を不法滞在者として連行しようとするが、その最中、父の仇によく似た異形に襲われる。

幼少期に父親を殺した相手を探していた男子高校生は、バスの中でフードをかぶった奇妙な少女に襲われる。彼女は地球を護る月の住人バトラビッツであり、主人公は不法滞在者と見なしているよう。その最中に、自分に絡んでいた不良男子が異質なモノに憑かれ、襲ってきた、というはじまり。地球守護の月の住人の名称が題名となっていて、月の民=兎→バトラー+ラビッツでバトラビッツ。なるほど。
主人公は特別な力を持つバトラビッツだったことがわかり、敵は主人公の力を欲して襲ってくるらしい。主人公は自分の親の仇が敵ということもあり関わることになる展開かな。前作よりは主人公の立ち位置とか敵の目的とかがわかりやすく、また画面構成も整頓されて読みやすくなっている印象。絵面的に見所なのはやはりうさ耳な美麗キャラによる戦闘アクションかなと思う。
雨宮由樹と市原ゆき乃という二人の共著だがこの作品から作家名は省略した別のペンネームになっている模様。

雨市
ゼロサムコミックス / 一迅社
ジャンル:少女・SFアクション / 好み度:★★★☆☆
宝石色の恋 西UKO
2017年03月17日 (金) | 編集 |


ルーレット・topaze・baby youなど17編の百合系スタイリッシュショートストーリー作品集。
ルーレット・mio post・パルファン・p.v・マネキン・777・baby you・demande・Au・topaze・二十分の無限・灯の情算・.925・恋女・アップ&ダウン・helter-skelter・the OL cafeを収録。
ある百合カップルのふれあいの話とか、名前も知らないけれど気になる相手とのやりとりとかとか、ある日のある場面を切り取った内容だったり、これから物語が始まる的な内容の数ページのショートストーリーがほとんど。その中に、ストーリー性の高い話とか、巻末にはお遊びで行われるOLカフェの企画の吟味といった毛色の変わったお話もあり。
一番の長編?はノーマル女子が百合女子に告白されてわりと強めにアプローチされる話。かな果たしてそれは恋に発展するのか、みたいなノーマル女子側の検証の話が興味深かった。あと百合属性の独り身女性と、他界した姉の娘を引き取って育てている女性の話が一番良かったかな。ある意味定番だけどほんわかとした初々しい二人が良い。
長身・痩身・美形揃いの登場人物と情景描写が特徴のスタイリッシュな作風。都会のイケてるお姉さんというのはかくあるという印象。

西UKO
楽園コミックス全1巻 / 白泉社
ジャンル:百合・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
不能犯 
2017年02月09日 (木) | 編集 |


相手に「思い込み」を強くさせることにより死に至らしめる能力を持つ男性・宇相吹正。彼は憎悪・嫉妬など様々な理由で殺人を依頼する人間に応え対象をその能力で殺し、彼の犯行を実証できない故に逮捕もできない容疑者「不能犯」である。
人間心理操作に長けている青年が、人間の愚かさを見るのが楽しみで依頼を受けているってかんじ。因殺された側はもちろん、依頼した側ももれなく破滅ルート直行ってのがミソ。主題的にも全体的にエグい展開が多いのだが、たいていは因果応報だったり自業自得だったりするので後味が悪い、というのは少ない方かなと。わりと凝ったどんでん返し展開が多かったようにも思う。一話完結形式なのも読みやすくて好み。
他者に対し殺意を覚えた人間の望みを叶える、ってのはサスペンスジャンルにはわりとよく見られる王道な設定だけど、味付け次第で興味をそそるか否か変わってくるもんだなあ。主人公の能力が、ファンタジーな設定寄りではなく、創作だとしてもそれなりにリアリティがあると感じた。しかし時々出てくる主人公のギャグのような所作は個人的にはちょい微妙(笑)味はあるんだけどね。
主人公を追いかける、主人公の能力が効かない?裏表の少ないまっすぐで若干熱血気質の刑事のキャラの配置や構成など、秀逸だと思う。

漫画:神崎裕也 原著:宮月新
ヤングジャンプコミックス / 集英社
ジャンル:青年・サスペンス / 好み度:★★★★☆
文学男子─BUNDAN─ いのうえさきこ
2017年02月06日 (月) | 編集 |


著名な文学作品、特に作品に登場する男性の登場人物についての紹介とかあれやこれやと言及したエッセイ漫画。
著者らしい斜め上というか斜め下というかな語り口で、なかなかに真理を突いたポイントで攻める内容。
紹介されている作品は、ああ、無情・嵐が丘・リア王・チャタレイ夫人の恋人・サロメ・車輪の下・はつ恋・星の王子さま・源氏物語・坊っちゃん・曽根崎心中・舞姫・スペードの女王・変身・女の一生・賢者の贈り物・グスコーブドリの伝記・あしながおじさん。欧州と日本の古典文学が多めかな。
文学作品の紹介の描き方や焦点を当てた男性登場人物についての語りは、まあ良くも悪くも身も蓋もなくてとても面白い。まあほんとに古典文学はあらすじだけ見るとほんと身も蓋もない展開が多いんだけどね;文学を読む時間がないけどどんな話か知りたい、という人にはいいかもしれない。関係にないけどひょっとして文男→BUNDAN→文壇と架けている?

いのうえさきこ
愛蔵版コミックス全1巻 / 集英社
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★★
僕と先輩の鉄拳交際 おそら
2017年02月04日 (土) | 編集 |


ある特殊な嗜好というか異性の好みの条件を持つ日本有数の財閥の令嬢と彼女のお目付役として契約している男子を中心に描かれる奇妙で特殊な恋愛模様とそれにまつわる事件と令嬢周辺の騒動を描く物語。
クールというか達観したタイプの眼鏡男子が授業を受けていると、ゴスロリツインテールなお嬢様が教室に飛び込んで男子を連れて行こうとする。教室内は戸惑うが男子の言葉から、わりと日常茶飯の事柄のようだ、というはじまり。
女子は日本有数の財閥令嬢で男子はそのおもり役という関係。女子は天真爛漫に、無邪気に、好きになった異性について語るのだが、男子は神妙な面持ちでそれを聞く。というのも(ネタバレになるが)女子が好きになる相手はシリアルキラーなど精神異常系の人物のみなのだ。恋する相手=シリアルキラーを捜し当てるのはほぼ嗅覚のようなもので、お嬢様が片思いの相手に対して恋心を発露させると男子を含むお嬢様の周囲が対処にあたる、という構図のよう。
ちょっとオカルトっぽい?かつ少女漫画要素も絡めてのポップなノリで展開されるサスペンスっぽい内容だった。トラブルメーカー(とはちょっと違うが)お嬢様とデキるおもり役とどこかデキない隠密系男性とのトリオは面白かった。1巻に限っては星4なんだけど・・。

成田駿×おそら
ジーンコミックス全4巻 / メディアファクトリー
ジャンル:少女・サスペンス / 好み度:★★★☆☆