読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
感想はブログにある記事以外にも、タイトル・作者順の目次のある本舎の漫画感想にも多数あります
より道カフェ通り 犬上すくね
2016年12月29日 (木) | 編集 |


メイドカフェバイトの奥さん、同じメニューを頼むお客が気になるウェイトレス、喫茶店のマスターとウェイトレスの年の差カップルなど、カフェをテーマにした恋愛オムニパス9編+2編。
メイドカフェのバイトをする奥さんの話は、旦那さんにバイトがばれたときの奥さんの理由が可愛すぎる。お客に淡い恋心を抱いていたウェイトレスの話はちょっぴりビター、マスターとウェイトレスの恋はなしは、同年代で珈琲豆の選別の話とか、年の差が主題の話とか。後半2編は、自宅の猫を気にするキャリアウーマンの話と、美容師とお客の百合系なお話。
どの話も、とある男性と女性のふれあい・やりとり、両思いに至る話やカップルのとある日常などなど、著者らしいほんわかさと甘酢ぱさとちょっとしたせつなさを内包した作品群はいいですね。

<いぬがみすくね>犬上すくね
バンブーコミックスMOMOセレクション全1巻 / 竹書房
ジャンル:青年・恋愛 / 好み度:★★★☆☆
百合子のひとりめし 
2016年08月26日 (金) | 編集 |
百合子のひとりめし
久住昌之 原作 ナカタニD. 作画
2014-10-22



孤独のグルメ原作者の原作によるバツイチ女性のひとりめしエピソードを描いたグルメもの。
複刊ドットコムの発行なので初出は10年くらい前みたいです。作画は最近の作品、と見ても違和感がないですね。
主人公の女性は、離婚したばかり。独り身になって大好きな象の写真を撮りに大阪へ来た、という場面から始まる。その後、象を撮りに行った先々で経験するひとりめしの様子を描いた内容を一話1エピソード構成。大阪でどて焼きや串カツ、横浜中華街、群馬のサファリパーク内レストランなどなど。
提供されるメニュー以外の観点での店選びとか他の客の視線とか食事中の粗相?とか、食事内容以外の懸念材料が多いなあ。初出当時は女性のひとりめしってあまり見られなかったの?と思うほどに外聞をものすごく気にしているような・・・いや孤独のグルメでも店選びに時間がかかってたか。
主人公のキャラはまあ原作者のカラーなんだけど、男性の著者(原作者)の女性の一人飯や一人酒ものって傾向が似てるなあと思うのは気のせいかの・・。

原作:久住昌之 / 作画:ナカタニD.
複刊ドットコム全1巻
ジャンル:ドラマ・グルメ / 好み度:★★★☆☆
40センチの初恋 / しまだ
2015年08月07日 (金) | 編集 |


過去の出来事から心が欠けてしまった人気漫画家の青年と、青年の漫画の登場人物をこよなく愛する純真無垢な少女のハートフルストーリー。
アニメにもなっている少女系魔女っ子ものの作者は、大衆に受ける話を淡々と描き、編集担当にも必要最低限の連絡しかしない青年。一方、その魔女っ子作品に夢中で、赤面症のきらいがあり自信がもてない自分と違う作中のキャラに憧れをもつ少女。コスプレの服なども作るがそれが原因で、周囲に冷やかされてしまう少女。面識のない二人がひょんなことから出会うことから始まる物語。ボーイミーツガール的な話かな。年がかなり離れているけどね。大人的萌え要素がほとんどないハートフルな作風。
わりと似た境遇を持つ二人が出会い交流するうちにゆっくりと心を通わせていく展開は、ある意味定番ではあるがそれゆえにこころに響く。漫画家が漫画に対して情熱を持っていたころのある出来事から作品を生み出すだけの存在となる過程とか、少女が漫画家と出会ったのちにできた友人とのやりとりとか、エピソードの描写の1つ1つが丁寧だなと感じた。少女のまっすぐな発言や表情と、徐々に変化する漫画家の心情描写が特に印象的だった。

角川コミックスエース全1巻 / 角川書店
ジャンル:少年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
40代女性マンガ家が訪問介護ヘルパーになったら / 吉田美紀子
2015年07月05日 (日) | 編集 |


4コマ漫画家の著者が40代に入り、親の老いと本業が頭打ちになったことを機にセカンドキャリアとして訪問介護ヘルパーの仕事につくというエッセイ4コマ漫画。
20年間マンガ家一筋で外で働くということに関してはほとんど初心者だった著者による、就職活動・介護ヘルパーの資格取得の過程・訪問介護の仕事模様などが描かれています。1ページ4コマ一列とストマン形式の混合構成。
ほんわかした絵柄と作風なので、正直辛い話も淡々と読めました。ページ数の割に情報量は少な目かなあ。その分読みやすくはありますが。題材が題材なだけにくわしくするわけにもいかないか。家族介護ならまた話は別なんだろうけど。というか大丈夫なんだろうか。許可は取っているとは思うけど・・。個人的にあまり知らんかった介護職に関する知識ネタはそれなりに有用でした。
著書の冒頭にある縮小する人生という言葉がしみじみと重い。縮小していないと思いますが、停滞のままでなく進むことは大事ですね。自分も改めよう・・。現在の著者はマンガ家業と介護職と保育士ヘルパーの三足わらじのようです。

<よしだみきこ>吉田美紀子 / 双葉社全1巻
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★☆☆
月(ユエ)とにほんご / 井上純一
2015年07月05日 (日) | 編集 |
月とにほんご 中国嫁日本語学校日記
井上純一 矢澤真人
発売日:2013-02-22



中国嫁日記の著者による、奥さんの日本語学校に通ったときの出来事と、日本語と中国語の一口知識的なものも描かれたエッセイもの。言語のほうは筑波大教授の監修つき。中国嫁日記の番外編的な本かな。
日本語学校に通うことを決めたところから話ははじまります。嫁日記でも登場したセレブ中国人妻、おなじくセレブ韓国青年、中国人留学生。あたりまえだけど学校内では様々な国籍の人がおり、知り合ったクラスの面々との様々なエピソードを綴らrており、その中で言語のエピソードも織り交ぜている構成。
エッセイというよりエッセイと語学ネタレクチャー本が融合したかんじなので著者のエッセイのみを期待するとちょっとお堅い内容かもしれません。異文化コミュニケーションというかいろいろとへえ~と思うことが盛りだくさんで興味深い内容となっています。

井上純一 / アスキーメディアワークス全1巻
ジャンル:エッセイ・レクチャー / 好み度:★★★☆☆
弱味をにぎられた社長 / ナツヤマ皐月
2015年06月09日 (火) | 編集 |


大企業の御曹子と高校時代の「友人」。執着・ファンタジー要素ありのオフィスラブ的な表題作をはじめ臆病者のおまじない・世界一おひとよしの幽霊を収録したBL作品集。
大企業の御曹子・天乙は他者をうけつけず、親に定期的に「友人」をつけられていたが長続きしなかった。そんな中、高校時代の「友人」高木だけははじめて心を動かされ恋心を抱くようになるとともに苦悩にさいなまれるようになる天乙。そして天乙の告白に高木は友人としか受け止めきれなかったことから天乙は、自らの心が生み出す禁断の媚薬を高木に飲ませ・・。
基本は高校時代の背景込みの社会人カップル・執着・状況的束縛系といったところか。高木はかつて友人としか見れないといっていたのに薬を飲んだことからか当たり前のように愛情を示す、天乙は自分の醜い心に苦悩しつつも高木を手放せない(まあ薬が切れると高木の命が危ういというのもあるのだけど)、という関係。
こまごまとしたところにこだわりがあってじっくり読むと深いあじわいがあるし、企業内の天乙の立ち位置とかサスペンス的エピソードも丁寧に作られています。ただ高木に飲ませた薬の設定がなじめなかったかな・・。薬による高木の変化は萌えたんだけどね。ファンタジー設定にしてももうちょっと現実味のある設定はできなかったのか。突拍子もないという印象が強かったです。
どの話も雰囲気とか話の流れとか人物同士のやりとりとか透明感があって中々ツボったのですが、ところどころ設定に違和感を覚えるところがあるのが残念なところでした。

<なつやまさつき>ナツヤマ皐月
POE BACK BABYコミックス全1巻 / ふゅーじょんぷろだくと
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆
U [ユー] / 今日マチ子
2015年05月26日 (火) | 編集 |
U (Fx COMICS)
今日マチ子
発売日:2013-04-18



舌から生成するクローンと人間のものがたり。
まだ認可されていないクローン技術を秘かに研究している研究室。双子の姉妹がいるのでバレにくいという理由で自分のクローンが存在している。件のクローン技術は一定期間を経ると溶けてしまうが舌だけは残り、舌から再生できるよう。
そんな世界設定説明も兼ねたエピソードの後、恋愛奥手の女性研究員、そのクローン、女性研究員の上司、飛び級した幼い少女の助手、海外にいた奔放な女性研究員の姉妹。クローンとオリジナル、様々な思惑や知らなかった感情の芽生えなどが絡み合い物語は展開していきます。
あっさりめの絵柄ですがけっこうグロテスクな絵面とブラックなサスペンス的要素が多分にある内容。人間の純然たるエゴが描かれているような気がします。つまるところ恋愛ドラマだよなと感じたり。物語のキーワードの舌も深い暗喩がありそうな。漠然と感じるけど文章にできない語彙のなさよ(汗)読後感は悪くはないけど虚無感がどっときました(いい意味で)

今日マチ子
Fxコミックス全1巻 / 太田出版
ジャンル:青年・SF・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
夜をとめないで / ハルミチヒロ
2015年05月12日 (火) | 編集 |
夜をとめないで
ハルミ チヒロ
発売日:2014-11-28



ひょんなことから見知らぬ男女が温泉宿に泊まることになる表題作のほか6篇と2編の後日談を収録した様々な形の男性と女性の関係と彼らと彼女たちの様々な心情を描く短編集。
「夜をとめないで」
表題作。出張先で本社に電話をかけるリーマン。そのまま出張先が転勤先となったことにショックを受ける彼の前に、いっしょに旅館に泊まってくれと頼む女性が現れる。とある理由からあぶく銭を得た女性は旅行で景気よく使いたいが女一人では旅館にも泊まれないからというが・・。双方ちょっとわけありな見知らぬ男女が温泉宿に泊まる話。雰囲気といい話運びといい読後感が良い話でした。
「仮初めの花」
過去に容姿を侮辱された女性は整形した今は男を傷つける。整形した理由がもてたいとかじゃなく男への復讐みたいな?鬱系というか後ろ向きな自己完結モノローグと過去を知る男との会話の後、おそらくは純粋に(たとえ主人公が昔の姿だったとしても)好意を持っていそうな男性とのやりとりでしめくくられる。話としては興味深いが主人公の気持ちは(いい意味で)よくわからん。
「はかなごと」
いわゆる百合物。いろんな意味で女子のめんどくささと身勝手とも言える側面を愛おしさと感じさせる雰囲気でさらりと描いている印象。
「たゆた」
死んでしまった彼氏が幽霊となって彼女の部屋に現れる。知覚できるのに遠い、双方相手が大切で大切ででもどうしようもなくそれでも一緒にいたい純粋たる気持ち。彼氏も彼女も穏やかで柔らかい気質ゆえによけいにせつなく泣きそうになる。
「シャンプーリンスコンディショナー」
恋人の女性の浮気現場にぶちあたったと同時に別れを告げられたアラフォーサラリーマンは、元カノの使っていたシャンプーの香りがトラウマになりつつあった。そんなとき酒の席で酔い、同じニオイをさせる同僚の女性に元カノの名前を言ってしまったことから・・。臆病になってしまった中年?男性とずんずん進むタイプの活力ある女性の話。微妙な距離感から踏み込もうとする女子の行動が気持ちいい。男性の気持ちはわかるわ・・ほんと。

ハルミチヒロ
白泉社(楽園)コミックス全1巻 / 白泉社
ジャンル:女性・恋愛 / 好み度:★★★★★