読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
私の彼は仕事ができない 山田可南
2017年09月06日 (水) | 編集 |


書店に勤めるヒロインは家事全般は達者だが会社が倒産し無職の彼を持つ。彼が再就職した先は自分の職場だった。仕事と恋愛を描く物語。
ヒロインにはつきあって6年になる彼がいる。家事は上手いのだが、会社が倒産し無職状態、でも当人はさして気にしていない模様。そんな中、彼が再就職するも勤め先が自分が勤める書店だったというはじまり。
ヒロインは書店のフロア長で、彼氏はその下で働くという構図。効率度外視の働き方をする彼氏に憤慨する展開があるので題名に繋がるようだが、その非効率さが良い方向にいったような展開になる。
うーん、つまるところ公私ともに同じ場所にいるカップルの話みたい。女性が上司というところがミソで、プライベートでは見えなかった様々な新しい発見と、ヒロイン自体の変化とかが描かれていくのかなあと。仕事と恋愛ものではあるが、青年誌連載だからか女性誌で見られるパターンとは若干差違が感じられる。
個人的には書店という仕事場の特色は活かされないままなのかはちょっと気になるところ。

山田可南
ゼノンコミックス / 徳間書店
ジャンル:青年・恋愛・業界 / 好み度:★★★☆☆
ワンダーラビットガール 廣瀬ゆい
2017年08月27日 (日) | 編集 |


家庭でも学校でもみそっかすのドルオタ眼鏡男子は、優秀で尊敬する兄の精神が壊れ入院したことに驚愕する。病室にあったUSBに入っていた兄の学校の女生徒のリストと、兄が呟いたワンダーラビットガールという謎の言葉を元に、兄になりすまして犯調査を始めるが。性癖・フェチを主題にした奇妙な官能学園サスペンス。

主人公は家庭でも学校でも居場所がない劣等生でドルオタ男子。双子の兄は優秀で人望も厚く主人公とは顔はそっくりなのに正反対。だが兄は弟の主人公にとても優しく主人公も兄を尊敬し慕っていた。そんな中、兄の精神が壊れ入院する事態が起きる。茫洋として反応が薄いがある条件で錯乱を来す状態。
兄が呟いたワンダーラビットガールという言葉と、兄の病室にあったUSBに入っていた兄の学校の女生徒と彼女らの性癖のリストから、兄を病に至らせたのはこのリストの中の「ワンダーラビットガール」だと判断、主人公は兄になりすまし、リスト内の女性と接触しワンダーラビットガールを探すことに、というはじまり。
見た目は兄と似ているのでなんとかごまかしつつリストの女生徒たちと接触を図るがどの女性も特殊な性癖持ち。彼女らが興奮する状況を作り主人公はほぼ手をつけることなく彼女らを絶頂に導き手がかりを得ていく。生の女子を目の前に本来の目的を失って兄に謝りつつ己のリビドーに従おうとするも女子側が一人で完結しておあずけ見たいな展開がいろんな意味で印象深い。えろ描写は妄想(という逃げ道)でかんなり濃い。絵柄と絶妙な画面構成なのかがっつり青年向けより薄味に感じる不思議。
兄に告白してフラれている女性ばかりでそれを知っての心の叫びを含め、主人公のモノローグが特徴的な一人ボケツッコミだし、けっこうゲスいというか欲に忠実なキャラなのが面白い。まあヒロイン達も主人公に負けず劣らず思い込みが強いモノローグだけど。
話の根幹はサスペンスだし登場人物たちは真面目というかシリアスだけど読み手から見るとほぼギャグに見える作風。それにしても世には様々な性癖があるんだなあ・・。
とにかく一風変わったキャラ描写と台詞回しが見所。他作者を引き合いに出すのはアレだけど河田雄志原作の漫画のテイストによく似ている。氏の原作漫画が面白いと感じればハマる話だなと感じた。
ネタバレになるが主人公が追いかけている推しアイドルも登場する。1巻目での伏線に気付かなかったよorz

廣瀬ゆい
ジャンプコミックスSQ / 集英社
ジャンル:青年・サスペンス・青春 / 好み度:★★★☆☆
ラブ・ボーイ・ラブ はらまさき
2017年08月23日 (水) | 編集 |


周囲に怖がられている男子高校生は、クラスメイトの爽やかイケメンに告白される。相手は実は幼少期の初恋の相手だった。男子高校生の純愛青春物語。

面相や目つきのせいで周囲に怖がられる主人公の男子。高校に入ってもぼっちな状況は変わらない・・ように見えたが、愛想がよく爽やかな雰囲気のクラスメイトの男子が屋上での昼食に誘ってきた。
主人公は「来る者拒まず」の信条から、その男子の意図を想像し訝しみながらもついていくのだが、周囲に避けられ続けるような自分に対し初対面でもあるのにどうにも相手の態度の距離感が近く、そちらでも戸惑う。
そして相手の男子から愛の告白を受け、彼の距離感は恋愛感情を伴うものゆえだとわかる。自分に好意を持つ者をむげにはできない、が、主人公は幼少期に出会った初恋の少女が忘れられないので性別以前にその少女以外の恋愛は範疇外。それを正直に話すと、実はその少女が目の前の男子だとわかる。相手男子自身は気付いており、それゆえにアプローチをしていた模様。
初恋の相手と再会でき、相手も自分の事が好きで相思相愛・・だが相手は男子、という状況の主人公の動向はいかに。
オネエ系キャラも出るし、ジェンダーを主題にした話、になるのか。とっかかりはBLや百合でも見られる展開だがジャンルお約束のご都合主義的な構成ではないように思う。どっちかというと昔々の花とゆめ系作品にあった同性愛要素に近い。
主人公男子二人の関係の結末が主題なのだが、途中で相手男子と同じ「名前」の女子が登場し、どうも相手男子の身内であるようで顔も似ている。その女子は主人公の「初恋の相手」のことも知っているようで、主人公と会わないようにすると言っている。このあたりの隠れた事情がとても気になる。
キャラ描写とモノローグ描写に魅力を感じる。基本人物同士のやりとりで話が進むが手を変え品を変え画一的な展開ばかりでないところも良かった。個人的には懐かしいかんじの同性愛をテーマにした話であり続きがどうなるのか気になる話だった。

裏少年サンデーコミックス全3巻 / 小学館
ジャンル:少年・青春 / 好み度:★★★★☆
Latin 高畠エナガ短編集1 高畠エナガ
2017年08月08日 (火) | 編集 |


Latin・雪原のネストーレ・猫又荘の食卓・Reversiほかを収録した著者初の短編集。
Latinは人型アンドロイドが一般的になった世界、捨てられたであろう野良アンドロイドの少女と彼女を拾った青年の話。何もせず面倒ばかりのアンドロイドに辟易していた青年だが、彼女が身体の中にしまっていた前の家族の写真と記憶がないのに涙を流す少女に、前の家族を探すと約束する。ぼろぼろの少女の身体を修理しつつ徐々に打ち解けていく二人だが・・という話。
雪原のネストーレはファンタジーな深い雪の国を舞台に、何かから逃げてきた妖精の少女と彼女を拾った亜人の少年と少年が持つ機械の巨人の話。ファンタジーとしてもわりと上手く出来てる。
猫又荘の食卓は、青年が借りた木造アパートは人知れず人間の世界で生きる妖怪たちのアパートだった、という話。ほのぼのせつない疑似家族ファンタジーな話。
Reversiは悪魔や人魚や天使など人外が通う学校を舞台に、天使嫌いを公言する悪魔の少女と転校してきた天使の少女の話。ファンタジー設定だが中身は少女同士の友情のお話。ほんと直球過ぎる青春もの。良い。
どの話もファンタジーだったりSF設定だったりするが、物語の基軸はストレートな人間ドラマ。せき止めようとしてもあふれ出てくるような感情の描写が秀逸。描き込みが多いというか線が多い絵柄。まるめの輪郭のキャラが多く可愛らしい。

<たかばたけえなが>高畠エナガ
スーパーダッシュ&ゴー!1巻 / 集英社
ジャンル:少年・ドラマ / 好み度:★★★★☆
ラジ娘のひみつ 
2017年07月23日 (日) | 編集 |


通常運転では可憐だがひとたびラジオ番組のパーソナリティでは切り捨て御免の毒舌娘に変わる新人女子タレントを軸として展開するラジオ番組周辺を描いた4コマコメディ。
見た目も口調も可憐な新人タレントがラジオ番組のパーソナリティに決まる。前任が毒舌だったので周囲は番組の雰囲気に合わないのではと懸念していたが、蓋を開けてみれば前任並みの毒舌語りキャラだった、というはじまりのラジオお仕事コメディ。
ラジオとテレビの仕事内容が違う、ラジオは声のみという環境からキャラが変貌するという設定で、ラジオオンエア中の暴走やオンオフのギャップが主軸となっていく。ヒロインは普段は素で可憐系であり、オンエア中のキャラも作ってはおらず変貌も当人にとっては自然というところがミソなのかも。
ヒロインにとってのライバル的存在、癖のあるタッフやはがき職人のネタも面白い。あいかわらず4コマコメディにおけるキャラの作り方が秀逸で安定した内容。

<こさかしゅんじ>小坂俊史
バンブーコミックス4コマセレクション / 竹書房
ジャンル:4コマ・業界・コメディ / 好み度:★★★★☆
ワールドトリガー 葦原大介
2017年07月20日 (木) | 編集 |


異次元からの侵略者の襲撃の驚異に晒されている都市を舞台にしたSFアクション。
異次元からの門が開き侵略者が都市を破壊するも、ある集団がそれを撃退する。界境防衛機関ボーダーの活躍により都市の住民は侵略される危機に慣れ暮らしていた。そんな都市に住む正義感の強い少年は、不思議な気質の転校生の少年と出会う。
少年は本音と正論を言い行動する、社会生活における建前がない気質。それもそのはず彼は人間ではなく異界側の人間だった。そして襲ってくるのは異界の人間ではなく兵器であるとわかるところでぐっと物語への興味を引く構成になっている。侵略の危機にさらされているのに保護する機関に信頼があり住民が安穏と暮らしているという設定や、最初の襲撃ですでに人間側で研究が成されて対応策が出来ているという設定が変わっているというか一捻りされているところも興味深かった。
異次元から、というとファンタジーぽいが敵の造形や味方の武器などSF色が濃い。ジャンプ系なので初巻は本当にとっかかりで後々多くのキャラクターが登場し熱いバトルが展開されていくのだろう。わりときっちりと処理された線画で読みやすく絵柄も低年齢層向けというか万人受けしやすい印象。

<あしはらだいすけ>葦原大介
少年ジャンプコミックス / 集英社
ジャンル:少年・バトル / 好み度:★★★☆☆
6のトリガー TALI
2017年06月24日 (土) | 編集 |


腕をすげ替えることで人格はおろか肉体まで変化する多重人格体の殺し屋の物語。
いわゆるハードボイルドガンアクション。主人公の青年は窓口である女性の依頼で殺しを行うスナイパー。
窓口であるはずの女性が仕事の現場に赴くことや、主人公は左手をすげ替えることで人格が変わり肉体まで交換されるという設定がミソのよう。肉体ごと人格が交代するというのは他作品でもあるがこちらは手順を踏めば自由に交代できる設定なので他人格の出番はわりとすぐやってくる。
冒頭の雰囲気から主人公は一匹狼の殺し屋なのかなと思ったのだが、窓口の女性が属する組織の依頼がほとんどだし、当人も元々組織内の暗殺者養成所みたいなところに所属していたらしいので読み始めの印象とは若干異なる展開になっていく。
主人公が依頼をこなす中で明らかになっていく主人公の各人格のドラマとか組織の目的?みたいなのが主軸になっていくのかな。
個人的には主人公の人格たちの多彩さとアクションの見栄え、ハードボイルドらしい主人公の定型な台詞まわしがツボでした。絵もはっきりした絵柄で読みやすく好み。

TALI
ゲッサン少年サンデーコミックス全4巻 / 小学館
ジャンル:少年・アクション / 好み度:★★★★☆
わくわくろっこモーション 大沖
2017年04月20日 (木) | 編集 |


近所にスーパーが出来たことにより打撃を受け寂れかけた商店街。商店街の会長だった父親からその座を譲られてしまった女子高生の奮戦を描いた経営再生ナンセンスコメディ。
寂れた商店街の再生、というえらくめんどくさい使命を、会長という座と共に負わされてしまった主人公。盛り上げようにも、託した父親も商店街の面々もゴーイングマイウェイなタイプで苦労しかない展開。設定的にあんまり食指が動かないタイプの話かと思ったがそこはそれ、著者のカラーそのままでブレないノリで素直に笑えた。面倒をかぶった主人公自身のキャラがいろんな意味でクールだというのも多分に要因があるのだろう。
薦めようとしても足踏みみたいなゆるい流れ、まったりとしているようでコントなネタの手数が多いのが見所。

<だいおき>大沖
電撃コミックスEX全3巻 / アスキーメディアワークス
ジャンル:少年・コメディ / 好み度:★★★☆☆