読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
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青とグランドワーカーほか短文感想
2017年05月31日 (水) | 編集 |
2014-03
青とグランドワーカー (HARTA COMIX)
犬童 千絵
訳あり案件を請け負う解体屋のお話。現場を仕切る男気があり確かな腕を持つリーダーとリーダーにぞっこんの元気娘をはじめとした面々。古い建物や岩など解体する仕事を描く中で、重機などの蘊蓄と解体にまつわる人間ドラマが展開されていく。どちらかというとドラマ重視なのだがキャラ設定が突き抜けすぎていてバランスがちょっと悪いかも。重機蘊蓄については本編よりも幕間にあるコラムレポートが濃い。精密な写実系の質の高い作画が繰り出す解体の描写は迫力があり見応えがある。★★★☆☆



2014-12
三角サンド (HARTA COMIX)
高橋 拡那
授業中だろうがなんだろうが場所も時もお構いなしに勝負しあう男子二人とそのとばっちりをくらって辟易する女子による幼馴染みラブコメ。他作品の名を出すのもアレだがとなりの関くんに三角関係ラブコメ(一応主題)を組み込んだような内容。相変わらず細かい仕草や行動を一コマずつじっくり描く手法。今回はラブコメらしい人物同士のやりとりも多分に見られるが。いろんな要素を盛り込んではいるがごちゃつかず楽しめる構成にまとめているのは見事。★★★☆☆



2013-7
放課後おわらいぶ : 1 (アクションコミックス)
高嶋ひろみ
はがき職人の男子とお笑い芸人志望の女子がコンビを組む話。はがきを投稿しては採用されるものの家族も周囲も無関心、そんな中一人男子を褒めた女子は漫才コンビの片割れあった。彼女らの芸は面白くないがその女子が自分の能力を出し切れていないためだった。人を沸かせる能力を持つ二人のタッグなので話が進めば面白くなる。著者の人物描写はどんな場合でもわくわくとさせる秀逸さがある。お笑いものは微妙に話に入り込めない場合が多いのだがこちらは楽しめた。一生懸命さで突き抜けた行動も展開されてもそれが愛おしく感じられる。複数巻。★★★☆☆



2015-06
魔法少女育成計画 (1) (カドカワコミックス・エース)
江戸屋 ぽち マルイノ 遠藤 浅蜊
アニメ視聴後購読。魔法少女アバター育成アプリで本物の魔法少女になった少女たちの残酷な戦い。当初は善行によりポイントをためる仕様だったが、運営側のきゅうべえ・・もとい案内人の画策により生き残るための殺し合いを余儀なくされる。魔法少女としての戦いと交流、現実社会での各々の状況など身につまる展開が続く。作画は超美麗、表現力も高い。アニメや原作を見た後でも読み応えのある質の高いコミカライズだと感じる。★★★☆☆複数巻。


アクレキ えのきづ
2017年05月29日 (月) | 編集 |


正義のヒーローと悪の組織の怪人が存在する世界。就職が決まらないヒーロー志望と怪人志望の女性二人が意気投合し、協力して自身をアピールして就職できた後同居することに。ヒロインふたりを主役に、ヒーローと怪人の悲喜こもごも、業界の表と裏を描く。

アクレキは悪歴。悪事を働いたというか怪人としての経験歴みたいなもんかな?正義のヒーローと悪の組織が存在する社会が舞台。ヒーロー志望の女子と怪人志望の女子がヒロイン。就職難で各々困っていた二人は出会い、公衆の面前で見せバトルをしたことで見事各々就職が決まり、諸々の理由からルームシェアすることになる、というはじまり。
ガチの悪の組織が存在し、正義のヒーロー側も組織を作らねば対応できなくなる、しかしガチの戦闘は世間からは隠されて行われている、ゆえに膨大な予算を何に使っているのかと批判を受ける。で、大衆に「見せる」戦闘が度々行われているという背景があり、ヒロイン達はこの遊園地の戦闘ショーみたいな戦闘をする仕事のよう。大体シナリオがあるプロレスみたいなもんか。
華々しく真剣な戦闘や活躍を望むものの現実は厳しく、望んだ仕事内容でなく、くさりつつも与えられた仕事をこなしていく。このあたりは新社会人にあるある系なエピソードかもしれない。
舞台設定的に、サンレッドみたいなゆるめかつ手厳しいコメディなのかと思ったらなかなかどうして深い話。ヒロイン二人の職場や仕事の描写はゆるく優しいノリなんだけど、ちらちらとシリアスかつシビアな要素も盛り込まれている。
遊戯のような大衆に見せる戦いとその裏のガチの戦いにまつわる不穏なシーンを挟み込み、ヒロイン達の同僚も表から裏にいったり、裏の事情がヒロイン達を脅かしたり・・。架空世界だが社会構造の設定にリアリティがある。物語として本当に良く出来ていると思う。

えのきづ
アクションコミックス2巻 / 双葉社
ジャンル:青年・ドラマ・コメディ / 好み度:★★★☆☆
ボールルームへようこそ 竹内友
2017年05月28日 (日) | 編集 |


自分の進む道が定まらない男子は、ひょんなことからダンスの世界を知り魅了されていく。
主人公の男子は高校受験を前に自分の進む道が定まらず自分に何が出来るのかわからず茫洋とした日々を過ごしていた。カツアゲされそうになったところを男性に助けられなし崩しに男性が経営する社交ダンススクールに誘われる。そこでダンスに魅了され・・という展開。スクールには同校の美人女子がおり、彼女は実力者だった、彼女にはぴったり息のあった天才ダンサーがいる、などが同世代の人間模様のよう。
知識も経験もない主人公が勝負の世界にはいるという話としては王道、かつ入りやすい導入だと感じる。素人ゆえの繰り返しの訓練、動体視力・・ではないが見て覚えることに特化した主人公の能力、という設定は上手い。はまるものが見つかったときの主人公の熱量、ライバルやヒロインたちのダンスに対する熱量がひしひしと伝わる。そして踊りの描写はとにかく熱い。
少年漫画らしいジェットコースター的な無茶展開もままあるがついて行けないほどではない。1巻の引きの展開はええっと思ったが。久方ぶりにスポーツもので続きが読みたくなる作品だった。

竹内友
月刊マガジン KC/ 講談社
ジャンル:少年・スポーツ・ドラマ / 好み度:★★★★☆
サボテンの娘 桐原いづみ
2017年05月28日 (日) | 編集 |


昭和60年の片田舎が舞台。サボテンに傾倒した父、祖父母、母、こども三人の三世代家族農家の長女をはじめとした日常を綴った物語。
物語の舞台は昭和60年の片田舎。主人公は三世代の農家の家の長女。彼女の父はサボテンに傾倒し、庭には大小様々なサボテンが植わっている。ご近所でも有名でサボテンにまつわるあだ名をつけられたりする。それがいやでたまらない主人公。
昭和時代の田舎の暮らしを描いた話、というかんじ。中年くらいで地方住みの経験がある人には、懐かしいというか、あるあるじゃなくあったあった、みたいな共感を覚えるエピソードもあるんじゃなかろうか。
あの時代の農家の多い地方の、独特ののんびりさとせわしなさ。サボテンが話のキーアイテムなんだろうけど、話の主軸に置いているようで中心に据えていないという感じ。でもそれがあって話が引き締まっている印象もある。このあたり絶妙だなと思う。
主人公の少女の漠然とした不満の描写は良く出ている。二話目で母親の視点というかタイムスケジュールのエピソードがあるが農家の嫁はほんと大変だ・・。こどもはおとなの事情関係なくかまってほしいわな~と、両方の気持ちがなんとなく共感できてしまう。

桐原いづみ
アクションコミックス / 双葉社
ジャンル:青年・日常ドラマコメディ / 好み度:★★★☆☆
春の呪い 小西明日翔
2017年05月28日 (日) | 編集 |


妹が若くして病で死亡、その後姉は妹の婚約者だった男性とつきあう事になる。
両親の離婚、その後父の再婚と複雑だった家庭環境の姉妹。姉妹は前妻の子で、父と継母と腹違いの弟と生活していた。そんな環境で姉妹は寄り添って生きてきた。そんな中、父の血筋が財閥系でその血筋目当てに妹に見合い話がくる。妹は相手に惚れ、つきあい出すのだが直後妹は病に冒され若くして亡くなる。
姉にとって妹は肉親以上の唯一無二の存在であると同時に自分の感情に嫌悪と空しさを感じていた。そんな妹を失い残された姉は後追いしそうな精神状態になっていたが、妹の婚約者が姉にある提案をし、姉は条件付きで彼とつきあうことになる。
妹の婚約者は妹が生きていた頃から姉の方に心惹かれており、かといって妹との婚約は拒絶するでもなくだった。婚約者もしかれたレールに乗る人生でそれに疑問もなく生きてきた、どこか空虚な部分がある模様。妹は生前に二人の感情を察知しており、妹のいまわの際の言葉は自分の死後のふたりのことを鑑みてのことなのだろうと想像できる。
姉の家族、男性の家族などとの人間模様、姉と男性と妹の各々の感情、他者に関する感情の描写。どうにもならない状況の絶望、様々な感情がないまぜになる描写。舞台設定はドラマチックなのだが、物語自体はどこまでもリアリティがある、と感じた。
この手の恋愛ストーリーだとやたら長くなるきらいがあるが、わりときっちり細部まで落とす部分も曖昧に流し主題を明確にして比較的短くまとめているのも好印象。長編だと飽きることがままあるもんで・・・。ストーリー構成はほんとうに見事だと思った。
ただ、本当に細かいところなんだけど、シリアスな人物同士のやりとりの場面で漫符の汗をキャラにつけるのはちょっと興ざめに感じて気になった。

<こにしあすか>小西明日翔
ゼロサムコミックス全2巻 / 一迅社
ジャンル:少女・ドラマ / 好み度:★★★★★
鳶田くんと須藤さん 理央
2017年05月28日 (日) | 編集 |


ディスり的な文言でナンパしてきた胡散臭い青年と感情の起伏が薄い地味目女子の割れ鍋に綴じ蓋な奇妙な恋愛譚。
主人公の少女は目の下に絆創膏を張っている地味というか感情が乏しげな女子。見目は良いが怪しげな風体の青年に、不細工な女子、君の彼氏になってあげる、というありえなさそうな文言でナンパされる、というはじまり。
病み系なのか腹になにかあるのか、ストーカーのようにプライベートにずかずかと踏み行ってくる距離感がおかしい青年と、迷惑がっていつつもなぜか強くつっぱねられない主人公。どこかズレた掛け合い漫才のようなやりとり。
青年のつかみ所のなさはいうにおよばず、主人公の少女も過去になにかトラウマ的なものがありそうな虚ろさというか危なげな印象もあり、そういう主人公のキャラだからこそ、端から見ると洒落にならないくらいに青年に自分の領域にじわじわと浸食させている展開に説得力があるような。
今まであまりみたことのない男子女子の恋愛?模様が堪能出来る。青年の執着っぷりはヤバげではあるが主人公の好意は歪んだ形なのかもしれないが主人公の現状を打破しそうな予感を覚える演出があるからこそ、なのだが。どう展開させて落としていくのか気になる話。

理央
少年チャンピオンコミックスタップ!全2巻 / 秋田書店
ジャンル:少年・ドラマ / 好み度:★★★★☆
お星様キラキラ 
2017年05月28日 (日) | 編集 |


口下手で愛想なしだがいいやつの友人の幸せを願うが友人の一番が自分でないともやっとしてしまう男子の話。表題作ほか不機嫌なアマデウス他収録。思春期少年、親友同士BL。
主人公には親友が居る。口下手で不器用、人を思いやるいいやつなのだが口下手というか愛想がないというかで誤解を招きやすいキャラ。主人公が女友達からストーカー対策で送り迎え警護を頼まれたらなぜかその友人もついていくことになるというエピソードからはじまる話。
友人に片想いの相手がいると知り、そこから意識しだしたり、友人が他人と親しそうだともやっとしたり、と青春系BLの展開や要素をきっちり押さえつつエピソードの手数も多く、ライトな恋愛モノとしてのストーリーもわりと読ませる構成になっている。タイプは違えどキャラの素直な気質が好ましい。胸焼けしないさりとて途中で飽きない絶妙なお話だった。著者の作風は個人的に好きなんですよね。
不機嫌なアマデウスは、家計の事情からお金にシビアなケチでガリ勉で変わり者とされる眼鏡男子とあっけらかんとした気質の金持ち人気者の幼馴染み男子の話。幼少期はバイオリンを習っていた友人同士だったがいまは・・というかんじ。設定だけ見るとシリアス系かと思ったが著者らしい清々しい読後感。人物描写が丁寧で素直に面白かった。BL世界では女子はほんと当て馬ですな・・。

そして僕らの明日はこっちだは相当古めの作品のよう。絵が違うw明るい雰囲気の話はやはり著者の話だなとしみじみ感じる。あと一作は他のシリーズの番外編。読んでいない人のための相関図があるのは丁寧だな。

志々藤からり
ディアプラスコミックス全1巻 / 新書館
ジャンル:ボーイズラブ・学園 / 好み度:★★★☆☆
むきだしの恋 カキネ
2017年05月28日 (日) | 編集 |


あるニュースを見て12年ぶりに故郷へ帰ったリーマンは、卒業間際のある出来事から避けていた地元住みの片恋の相手と再会するのだが。都会に出たリーマンと地元で暮らす花火職人のせつな系幼馴染みBL。
退職を考えていたリーマンは、干ばつから12年前にダムに沈んだ母校が現れたニュースを見、気がつけば地元に帰っていた。そして花火職人となった片恋の幼馴染みと再会する、というはじまり。
主人公は、学生時代に幼馴染みへの情欲を自覚したころ学校がダムに沈む直前に幼馴染みへのある行動を起こしたことにより、ほぼ逃げるように都会に出たという経緯がある。その感情は羞恥というか気持ちはあふれるけど禁忌と感じる制止が強いみたいなかんじかな。主人公当人は自分の感情の置き所を葛藤しまくりだったのに相手は明るくも率直に主人公に気持ちをぶつけてくるみたいな展開に。
互いに相思相愛であふれるほどの恋情があるけども、二人の関係を周囲にばれたら・・ということについての双方の考え方が主題の1つのよう。シリアス傾向が強いかなと思ったけど攻側のキャラがあかるいというかまっすぐで、さりげにコメディ色もありさほどシリアスシリアスしていない印象。公衆の面前でいちゃいちゃする場面はBLではよくあるけど、そういうのは萎える人間なのでこの主題はいろいろ趣深い。
しっとりとした雰囲気、でもけっして昏くもない絶妙な作風が良いですね。うだうだ考える主人公をひっぱっていく花火師の描写が萌えた。

カキネ
ドラコミックス全1巻 / コアマガジン
ジャンル:ボーイズラブ・ドラマ / 好み度:★★★☆☆