読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
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父とヒゲゴリラと私 小池定路
2017年06月30日 (金) | 編集 |


妻を亡くしやもめの兄と兄の幼稚園児の娘とクマ系弟の同居生活を中心に描いた家族日常コメディ。
地味で線の細いちょっと虚弱な兄は、妻を亡くし元気な幼稚園児の娘と二人暮らしなのだが、家事が追いつかず生活に支障が出るようになったので在宅稼業で家事能力がある弟が同居することになる、というはじまりの、兄と弟と兄の娘の家族コメディ。題名のヒゲゴリラは容姿がクマ系の弟のこと。
三人の同居生活は衝突はあってもなきがごとし、幼稚園児の娘に合わせられる器の大きい弟、温和な気質の兄、ぐずることが少ない天真爛漫であっけらかんとした娘の気質もあいまって、家族間のやりとりはあっさりというか気負いがないというかで、言いたいこと言うけど深刻な喧嘩にならなくて見ていてほっこりする。
また娘の通う幼稚園の保育士さんとか兄の会社の同僚や部下たち、妻の両親登場し、各々物語においての立ち位置がきちんとして無駄がない。ほんわかとした雰囲気だが、娘の何でも無い行動や仕草や成長に折に触れ、兄の亡き妻の思い出や妻への思いがしんみりと描かれるエピソードも挟んである。妻の思い出の中にはかなりアグレッシブでコメディなエピソードもあるんだけどね。その気質はきっちり娘へ受け継がれている模様。それ以外でも登場人物たち各々の様々な感情や思いが描かれており物語の奥行が広がっている。力一杯おすすめする作品。

小池定路
バンブーコミックス4コマセレクション / 竹書房
ジャンル:4コマ・家族ドラマコメディ / 好み度:★★★★★
孔明のヨメ。 杜康潤
2017年06月29日 (木) | 編集 |


三国志において賢夫人とされる孔明の妻・月英を主人公にした歴史4コマコメディ。

題名通り孔明のヨメ・月英を主格とした4コマ歴史コメディ。三国志演義に登場する女性は絶世の美人が多い中、容姿は今ひとつだが孔明も認める才能ある賢夫人というイメージの月英のキャラを、いわゆる不細工ではなく確かに美人ではないが子供に見えるほど幼く可愛らしい風貌としているところ、また聡明という面では、農機具や罠など工作技術が卓越しているいわゆる理系タイプで、孔明の研究の助けとなるという設定などとにかく随所に光る構成が秀逸。
さすがに三国志フリークだけあってフィクションだけどとても説得力があるというかありえそうと思わせるほどに緻密に組まれているところが素晴らしい。孔明の嫁取り云々の噂の真相?はほんと巧くできてる。
孔明と月英を始めとした周辺のキャラがほんわかと和むかわいいキャラだし、かといってゆるゆるな話ばかりでもなくきっちり史実に則したシビアなエピソードもあったりドラマチックな展開もあったりとバランス良く楽しめる。
個人的には、孔明夫妻の初々しいやりとりと月英さんの工具案の素晴らしさに妙に胸が躍った。三国志の知識がなくとも楽しめる内容だと思う。おすすめ。

杜康潤
まんがタイムコミックス1~ / 芳文社
ジャンル:4コマ・歴史・コメディ / 好み度:★★★★★
ニッポンのリア先生 新居美智代
2017年06月29日 (木) | 編集 |


地方の学校の教師となった日本びいきの金髪美人が地元の人々と交流し日本文化を体験する話。
とある江戸の面影を残す町に一人の金髪美人が訪れる。物怖じない彼女は、地元の男子中学生に近隣の案内を頼む、というはじまり。で、その女性は実は案内した中学生の通う学校に赴任してきた教師であることがわかる。
日本びいきの親の影響で日本大好きな女性教諭は、書道や和菓子、日本の行事を体験していくというのが大まかな流れ。
和菓子の話は興味深かったけどそれ以外のエピソードがいまひとつ楽しめなかったなあ。ファンタジー要素が入っちゃってるのがなんとなく違和感だったからかな。
悪くはないけど異文化コミュニケーションを主題としているにしてもドタバタ学園コメディとしてもなんとなくぼやけた印象があった。コメディ方面では男子中学生になんとなく片恋をして女性教諭をちょっと毛嫌いしているお嬢様な女子生徒をもうちょい活かせたらなとは感じた。再度言うが和菓子の回は面白かった。お色気要素いらんかった気もするが。

新居美智代
ビームコミックス全1巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★☆☆
妹はいいものだ 内村かなめ
2017年06月28日 (水) | 編集 |


ブラコンの妹とシスコンの兄と周囲の面々によるほんわか萌え兄妹4コマコメディ。
年子の兄妹の日常を描いた4コマもの。溺愛というほどでもないが妹は可愛い兄と、兄は大好きだけどたまに毛嫌いしてしまう妹。
一緒にゲームしたり家族のスキンシップはあるほどに仲はいいふたり。昨今の妹ものはとかく振り幅が極端だが、こちらはリアリティがある距離感というか世間一般の「仲の良い兄妹」ってこんなかんじなんだろうな、と感じられる内容だった。兄弟居ないからわからんし、関係性は多種多様だろうけども。
妹がブラコンのように兄に甘えたり、兄がシスコンのように妹をかわいがったりすることもあれば、気に入らないことがあると素で喧嘩する。何をしても許せるベタ惚れでもなく、家族ならではの気の置ける遠慮ない文句合戦、恋愛一歩手前な雰囲気になる気が全くない、そんなエピソードばかりなのでほっとする。
脇キャラもいい感じだしある意味貴重な作品かもしれない。

4コマKINGSぱれっとコミックス / 一迅社
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★☆☆
短文感想
2017年06月28日 (水) | 編集 |
2014-6
邪風のストラ (1)
岩田ナヲヤ
かぜのストラと読む。魔人に支配され虐げられた人類。幼少時兄に助けられ生き延びた弟は、かつての幼いままの姿の兄と再会するが、兄は記憶を失っていた。魔人を倒せるのは魔法使いのみ。兄は対魔人攻略の研究機関により唯一魔人に対抗しうる魔法使いとなっている。一方弟は魔法使いの家系なのに魔法は使えないが兄の記憶を取り戻すため弟の魔人を倒す旅に同行する、というはじまり。ハードな設定と矢継ぎ早に展開されるバトルアクション。物語自体に特徴は少ないが細々とした設定や仕掛けは凝っている。愚直なくらい熱い少年活劇といった風情。迫力がある筆致となじみ深い絵柄。映像のほうが映える題材な印象。★★★☆☆



ドラゴンズクラウン(1) (角川コミックス・エース)
アトラス
同名ゲームのコミカライズ・・なのかな。剣士・闘士・魔法使い・・様々なジョブの男女が各々の理由や目的をもって冒険者が集う酒場で集まり、パーティというかギルド?を結成しクエストをこなすという王道すぎるRPG展開。クエストをこなす組と酒場で待機組がクエストによって違うみたい。リアル系3Dゲームを彷彿とさせる海外漫画風な絵柄。描き込みが半端なく圧倒されるが読みにくくはない。ストーリーが単純な分元ゲームを知らずとも読めるが王道すぎてつまらないと感じる場合もあるかも。この手のゲームをやったことない人ならどうだろう・・。複数巻。


盾の勇者の成り上がり 1 (コミックフラッパー)
アネコ ユサギ 弥南 せいら
ファンタジー世界に召喚されたはいいが盾、防御のみに特化したジョブに転生したゆえに単独では経験値が得られず使えないと嘲られたり詐欺にあったりと世知辛い世間の洗礼を受ける主人公の青年。冒頭からきつい展開だが、不遇の女子と出会い彼女とパーティを組むことにより経験値が得られることがわかる。なろう系変型転生もの。詰んでる状態から起死回生という展開のよう。シビア系は苦手だが原作が良いのか構成の緻密さが印象的で読ませる内容だと感じた。個人的には絵がちょい好みでないんだなあ。原作の作風にはあっていると思う。複数巻。★★★☆☆

九泉之島 東田裕介
2017年06月28日 (水) | 編集 |


母を亡くした男子中学生は十年ぶりに母の故郷の離島に赴く。そして後継者に指名されるのだが・・。妖艶と伝奇に彩られた離島サスペンス。

主人公の男子中学生は母を亡くし、十年ぶりに母の実家である離島の旧家に赴くと、家の頭首の祖母から次期頭首に指名されてしまう。当人はその気がなく辞退しようといたところ祖母が急死してしまう。
離島という閉鎖された環境からか異様な儀式や因習があったり陰惨な事件が起きたり島の住人の反応の奇異、表紙にもある牛のかぶり物をかぶった半裸の女性の暗躍など、横溝を彷彿とさせる伝奇ホラーサスペンス。
隔離された環境における異様な状況サスペンスとしてはお膳立ても構成もソツがなく十分楽しめる。ただなんかわかんないけどエロスが強調されてるなあという印象。とはいえとってつけたというわけでもなくインパクトを強めるためだったのかなと。表紙の絵の女性が物語の肝だろうし。
ただ絵の癖が強いというのもあって若干話に入りづらかったかも。表紙の絵はかっこいいんだけどなあ。

東田裕介
アフタヌーンコミックス全2巻 / 講談社
ジャンル:青年・サスペンス / 好み度:★★★☆☆
夢喰い王子の憂鬱 阿仁谷ユイジ
2017年06月25日 (日) | 編集 |


もてあまして手放したい、欲しいけど得られず苦しい、夢や望みを抱える女性の前に現れるのは、そんな夢を食べてくれる王子様、の姿をした何か。
10年鳴かず飛ばずの漫画家の卵、子育てに疲れ気味のシングルマザー、高慢だがひとりぼっちの小学生・・。夢や望みはあるけどままならない女性に焦点をあて、その女性の前に現れる童話の国王子様のような青年。彼はもてあます彼女らの夢を喰らう。
食いしん坊だけど胃弱ってなんぞ(笑) 
いわゆる痛い女子の赤裸々な独白と容赦のない現実に共感を覚えつつ、そういう女子に対する著者のいとおしさが如実に出てるなあと感じる内容かと。一話完結形式のオムニバス、かと思ったら各々のヒロインは人間関係が地味に繋がっている模様。
小学生はそれまでの女性と違うオチがついていてレギュラー化しているのだが、王子様の正体も含めて実はでっかい伏線なかんじ。
女性達の表情の豊かさが印象的。特に描写の生々しさに思わずえっろってつぶやきたくなるよ。獏の王子様もどこかベクトルがズレてる部分もあり、シリアスな話なのにちょっと笑ってしまうところも。
なんにせよ既作品も構成が秀逸なだけに最後はあっという結末が待っているような気がする。


阿仁谷ユイジ
Fxコミックス全2巻 / 太田出版
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★★★
地獄ニート 林家志弦
2017年06月25日 (日) | 編集 |


姉妹そろって人間界に堕とされたニート悪魔女子の崖っぷちのニート生活を描いた表題作のほか、十階のカミラ・特命ナース200X・白いウサギと黒いウサギ・BLADE AND MAIDEN・不思議な妖精ピサチを収録した短編集。
表題作は、魔界で快適なニート生活を堪能していた魔王の娘が父親の逆鱗に触れ人間界に身一つで堕とされるところからはじまる。ついでに妹のような姉も以下同文。人間界のぼろアパートで仕送りなし、生命の危機に瀕してすら働こうとしない姉妹のお話。
著者らしいあたまわるい(褒めてます)というかバカ一直線(褒めてますってば)のキャラによる突き抜けたえろ下ネタを多分に含んだ日常コメディ。おそらくは掲載誌が成人向け傾向なんだろうなと感じますが収録作自体はさほどえろくないと思われ。下世話な下ネタと裸はいっぱい出るけどね。
回を追うごとに状況が悪化していく中でわけのわからんテンションで浅はかな行動ばかり・・というグダグダ展開。でも明るくて笑えて涙が出る(いろんな意味で)。
他収録作は、ふたなり看護師の退魔もの、ウサギ擬人化もの、つかえねえ幸運を運ぶ妖精など。個人的にはどれも面白かったけど読者層の男性諸氏にはうけるのか・・?と思う内容ではあった。

林家志弦
ホットミルクコミックスEX全1巻 / コアマガジン
ジャンル:青年・コメディ / 好み度:★★★★☆