読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年1月以降発行タイトル対象。
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Latin 高畠エナガ短編集1 高畠エナガ
2017年08月08日 (火) | 編集 |


Latin・雪原のネストーレ・猫又荘の食卓・Reversiほかを収録した著者初の短編集。
Latinは人型アンドロイドが一般的になった世界、捨てられたであろう野良アンドロイドの少女と彼女を拾った青年の話。何もせず面倒ばかりのアンドロイドに辟易していた青年だが、彼女が身体の中にしまっていた前の家族の写真と記憶がないのに涙を流す少女に、前の家族を探すと約束する。ぼろぼろの少女の身体を修理しつつ徐々に打ち解けていく二人だが・・という話。
雪原のネストーレはファンタジーな深い雪の国を舞台に、何かから逃げてきた妖精の少女と彼女を拾った亜人の少年と少年が持つ機械の巨人の話。ファンタジーとしてもわりと上手く出来てる。
猫又荘の食卓は、青年が借りた木造アパートは人知れず人間の世界で生きる妖怪たちのアパートだった、という話。ほのぼのせつない疑似家族ファンタジーな話。
Reversiは悪魔や人魚や天使など人外が通う学校を舞台に、天使嫌いを公言する悪魔の少女と転校してきた天使の少女の話。ファンタジー設定だが中身は少女同士の友情のお話。ほんと直球過ぎる青春もの。良い。
どの話もファンタジーだったりSF設定だったりするが、物語の基軸はストレートな人間ドラマ。せき止めようとしてもあふれ出てくるような感情の描写が秀逸。描き込みが多いというか線が多い絵柄。まるめの輪郭のキャラが多く可愛らしい。

<たかばたけえなが>高畠エナガ
スーパーダッシュ&ゴー!1巻 / 集英社
ジャンル:少年・ドラマ / 好み度:★★★★☆
乙女ループシリーズ 鬼龍駿河
2017年08月08日 (火) | 編集 |
乙女ループ
鬼龍 駿河
2012-4



個性が強くある意味愛嬌もある女子高生3人の素っ頓狂でちょっと不毛で笑える会話劇を描いた学園コメディ。
バカ担当だなという印象通りの言動をし続ける野伏ポニテ女子、目つきが悪くけっこう毒舌女子、眼鏡にオサゲ腹黒系委員長女子の3人が繰り広げる会話のおかしさを楽しむ内容。
ボケとツッコミ役が固定して居らずなかなかフリーダム。ボケとツッコミのバランスのカオスっぷりがほんと笑える。ポニテ女子が無茶ぶりするパターンが多いが他二人も大概な気質でどっこいどっこい・・・。ポニテ女子は見るからにバカだが思いつくことがいろんな意味ですごい。某カツオくんみたいなタイプっぽい。毒舌女子はちょっと冷めたところはあるがツッコミはわりと全力。委員長女子は、基本あざといというか損得勘定で動くタイプだがいまひとつ狡猾になってないという。
この個性あふれる面々がとても愛おしい。疲れた時に読むとなんとなく癒やされるのだ。続シリーズとして乙女ループ・乙も出ている。
紙の本では楽園執筆陣による推奨帯がついている。これで買う人もいる・・のかもしれん。

鬼龍駿河
乙女ループ / 乙女ループ・乙
楽園コミックス2巻 / 白泉社
ジャンル:女性・コメディ / 好み度:★★★★☆
パラダイスパイレーツ 山口美由紀
2017年08月08日 (火) | 編集 |


あるなりゆきでメイドのパールが乗った船は、魔法使いが製造した海上の楽園と呼ばれる船だった。マリンファンタジーコメディドラマ。

主人公の女性は結婚式直前に逃亡し気が付けば船の上にいた。その船は海上の楽園という名前。魔法使いが製造し海に縁のある訳ありの人間が乗れる船だという。実は主人公はある屋敷のメイドで、お世話するお嬢様が結婚式を拒否したので代役をかってでたという。その経緯が納得できるような、明るく人当たりのよく世話焼きで働き者という快活な気質の主人公。船の中でもくるくると働き、船の中の紅一点として馴染んでいく。
船の中の様々な冒険や生活のエピソードを展開しつつ、話の要の1つであろう、主人公が兄を探すという目的も出てくる。明るいコメディ+じんとくる前向きなドラマ。著者の話は久々に読むがのやはり秀逸だなと感じた。

山口美由紀
花とゆめコミックス / 白泉社
ジャンル:女性・ドラマ /好み度:★★★★☆
人間仮免中シリーズ 卯月妙子
2017年08月08日 (火) | 編集 |
人間仮免中
卯月 妙子
2012-5



壮絶な半生と統合失調症を抱える著者のエッセイ。36で20以上の年上の男性との恋愛模様や病のことや様々な経験を描いた内容。
著者は女性で統合失調症を患っている。過去の出来事、経歴や前夫の話とか冒頭で描かれているが壮絶というほかなかった。執筆当時も統合失調症は治療中、そんな中、20歳以上年上のおじさんと意気投合し恋人同士になり彼との生活とか、独自の判断で失調症の薬をやめたため症状が悪化、飛び降り自殺をして病院に運ばれ復活に至るまでの話とかがメインかな。
この本を読むまで統合失調症ってどういう病なのかピンと来ていなかったんだけど、起きている状態で夢を見ているかんじに近いんだなあと。幻覚、ってこういことかとなんとなく理解できたという。夢って悪夢の場合ほんと洒落にならない危機感を覚えるけどそれが起きてるときに起こるのか・・。普通の夢なら起きれば覚めて落ち着けるけど、罹患者の場合は薬でゆっくり症状を改善させねばならないのね。
入院中の話はほぼ幻覚?夢?の話が延々と続くけど、ああ夢ってこんなかんじだなと思った。執筆時も体調が万全じゃなかったみたいなことがどこかに書いてあって、言われてみればよく見ると線がへろへろだった。けど、そんな印象をうけないというか全く読みにくくなかった。登場人物の特徴を明確にしてるからってのもあるのか。漫画が描ける人ってほんとすごいな。あと薬の量の多さにびっくりした。自分だときっと胃が壊れる・・・;;
後に1作目のその後を描いた続編も刊行されました。

卯月妙子 / イーストプレス
人間仮免中 / 人間仮免中つづき 各1巻
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★☆