読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
惑星9の休日 町田洋
2017年08月14日 (月) | 編集 |
惑星9の休日
町田洋
2013-8



辺境の小さな星・惑星9に住む人々の何気ない日常とその中で起こるドラマを描いたSFオムニバス。
惑星9の休日は、ある天体現象により街も人間も凍り付いた美少女に思いを馳せる男の話。男に片想いの少女は件の美少女と少なからぬ関係があるとか、凍った人間に干渉すると起こる現象などの設定が良い。この表題作が一番好きかな。
UTOPIAは幻の映画フィルムに纏わる事件の話。事件ものとしての構成とラストシーンが良い。映画でもなんでもどこかしら良いと思えるところはある。管理人のおいちゃん好き。
衛星の夜は、月が惑星を離れる日に月に行ったことのある老人の体験談を綴る話。出会った原住生命体?はヴィーマーを思い出すなあ。せつなくてうるっとくる話だった。この話が一番印象に残った。
ほかは玉虫色の男・それはどこかへ行った・とある散歩者の夢想・午後二時横断歩道の上で・灯が収録されている。
簡素で趣のある絵柄は主題にとてもあっていて雰囲気が良い。じんわりと心に入ってくる余韻を含め話の組み立て方が絶妙。どことなく星新一が好きな人には絶賛おすすめしたいタイトル。

町田洋 / 祥伝社全1巻
ジャンル:青年・SF・ドラマ / 好み度:★★★★★
恋ときどき 双見酔
2017年08月14日 (月) | 編集 |


さきのはなし・そらの花・きゃっちぼーる・恋ときどき・まえのはなし・いとよみ他収録。ごく普通の男女の、ゆっくりと育くまれていく恋愛模様を描いた作品集。
さきのはなしはひょんなことから出会った小説家の青年と女子高生の話。青年の仕事は何かからヒロインの進路の模索・相談とかを経てやんわりと恋愛モードになっていく。まえのはなしは、小説家の大学時代の話かな。今の職になるきっかけみたいなのと彼の恋の話。いろんな意味で微妙だったがこの話がなければ先の話もないんだよなと思った。
そらの花は学校の花壇を通して知り合った同級生の男子と女子の話。きゃっちぼーるは失恋した日に庭の池で釣りをしたらとんでもないものが釣れました、という話。ほんわかでちょっとだけ抜け目ない(笑)
恋ときどきは、中一のときに一目惚れした女子を思い続ける男子の話、かな。お近づきになるためのそれなりの努力と膨大な脳内試行錯誤。恋愛相談相手?の友人のの失恋エピソードを参考に一歩踏み出すみたいな展開になる。変人という設定ゆえか、主人公カップルより目立ち、主人公の恋の行方よりツレにいい人できないかなという気持ちのほうが強かったという;;主人公の好きな女子は生きるのが器用なちゃっかりタイプだなあと思う。
ゆうるりとじんわりとしたモノローグ、明確な形を持たない感情とか考えとかが形になっていくような描写が秀逸。

双見酔
CR COMICS DX全1巻 / ジャイブ
ジャンル:青春・恋愛 / 好み度:★★★★★
けずり武士他短文感想
2017年08月14日 (月) | 編集 |
2011-8
けずり武士 : 1 (アクションコミックス)
湯浅ヒトシ
岡場所の屋根裏に住む無役の浪人は、腕を請われ隠密の正義の執行役を生業とする。剣の腕はかなり立つが処世術がいまひとつで結構良いように使われている感はある。悪行ではない人斬り、だが命のやりとりで心身ともに削れる。ゆえにうまい飯で回復させる、ということで主人公にとって飯が最重要事項。そんな隠密剣術活劇と江戸庶民グルメを足した内容。グルメに傾倒した話かと思ったが存外隠密アクションの割合が多く初見では主題がぼやけているように感じた。とはいえ主人公の仕事の話も飯を食うエピソードも素直に面白い。食事シーンの講説的ト書き説明は好みが分れるかもだが。劇画な文法だが劇画ほどの濃さが感じられないのは絵柄のせいか構成のせいか。作画はわりと繊細な筆致。個人的にはけっこう好み。複数巻。★★★☆☆


このお姉さんはフィクションです!? : 1 このお姉さんはフィクションです!? (アクションコミックス)
むつきつとむ
人気漫画家の母のアシスタントとしてやてきたアラサー処女美人と同居することになった男子高校生の話。ヒロインであるお姉さんは普段は気位の高そうなキャラだが酒乱のケがあり酒が入ると半裸で抱きつく、ちょっとめんどくさいタイプ。締め切り前にアシに借り出す母・主人公が秘かに片思いの既婚女性編集者・癖の強いメインヒロインと・・主人公不憫系。よく出来たお子さんだけに不憫さが増す印象だが年上好きとみるなら悪い環境ではないのか。突出した設定を作らない方向でのキャラの動かし方や話の組み方は秀逸だと思う。絵は線画が綺麗でキャラの表情が豊か。複数巻。


私立魔界学園 ゴス×くら 1 (コミックフラッパー)
蕨野くげ子
とある学園の男子4人と女子1人で構成されるゴーストバスタークラブは妖怪狩りの活動を行う部。主人公達は源頼光とその部下の子孫?生まれ変わり?で、ラスボスが平安時代に頼光たちに滅せられた酒呑童子という構図のよう。アクションメイン・熱い演出が特徴の妖怪バスターもの。いろんな意味で昔のチャンピオン張りの濃さ。今じゃ少なくなった太い筆致、作画の質は高いと思う。タイトルの副題のせいか話の主題のせいか菊地秀行作品がデジャぶる作風。刀など獲物の出し方にも懐かしさを感じる。アクションの絵面を楽しむには良い話かと。複数巻。


はるわか : 1 (アクションコミックス)
横槍メンゴ
ふたごの姉妹がふたりとも好きになったのはエロ漫画家の男子。二人とも告白をしてOKされたのだが、徹夜明けで朦朧とした男子が適当に相づちを打ってしまったのが真相。だが男子がどちらも可愛いから選べないという言葉にときめいてしまった双子は3人でつきあうことに・・。彼氏のエロ漫画のモデルをやったりデートにいったりと萌え恋愛ものなイベントを楽しむ?のだが、どうしたって独占欲は出るわけで双方の複雑な心情も描かれていく。無神経というかゲスというかな男子にそんな男子に惚れる双子、グダグダというか拗らせてる感の恋愛展開が見所。キャラの作り方と絡ませ方が独特だなあ。複数巻。



ヤンキークエスト 1
村上マコト
関東随一のヤンキー集団の頭の男子は、集団の紅一点とともに異世界に召喚される。召喚した姫は悪魔・サタンを召喚したつもりがサタンという通り名の人間を召喚したというはじまり。ヤンキー青年が巨大な勢力により滅ぼされかけた国の救世主になる話のよう。話の組み立ては上手い。物語の文法というか演出はワンピースっぽい。こちらは流血に次ぐ流血だけど。★★★☆☆

猫田のことが気になって仕方ない。他短文感想
2017年08月14日 (月) | 編集 |
スティーブ・ジョブズ(1) (KCデラックス Kiss)
ウォルター・アイザックソン
世界的なベストセラーとなったアップル伝説のSEOジョブズの伝記のコミカライズ。骨太の物語を丁寧に描写する表現力を持ちちょっと枯れたおじさんを描かせたら右に出る者はいないだろうヤマザキマリが作画。ジョブズさん写真のようにそのままだわ。原作本が読みづらい層にも読みやすいところが良い。ネットで聞く通りの人物だったんだなあ。つか原作からひっぱってきた情報も多いのか。好きにやりたいことをやり社会的つながりが浅くとも孤独でも割と平気なタイプのためプライベートでは破天荒な行動もする変人、その気質が既存に縛られない様々なアイディアを次々と生み出し、人を惹きつけ助力を得られる人物。こういう人は身内にもいるのでちょっと共感(スケールは全然違うけどね)複数巻。★★★☆☆


猫田のことが気になって仕方ない。 1 (りぼんマスコットコミックス)
大詩 りえ
転勤族の親を持つ転校生の女子。今回も1年くらいだろうと予想しクラスメイトとも深く関わらないようにしようとしたのだが、遅刻魔の隣の席の男子の頭が猫のそれにしか見えないという衝撃の出来事が起こる。他の人間には普通に見えるのになぜ自分だけ、とその原因とその男子のことが気になって仕方がなくなる主人公。題名から恋愛絡みかと思ったら斜めな角度での気になり方だった。とっかかりはファンタジーだが、物語は小学6年という時期のこどもたちの青春とも言える友達や恋愛の話がメイン。それなりに人気のある男子に積極的に接触するためやっかみも出てくるのはお約束、加えて周囲に流されない主人公は、勝ち気な女子の標的になりいじめっぽい流れになる。このあたりは少女漫画の学園ものでは一種の通過儀礼なのだが、この主人公の場合は持ち前の気質で良い方向に持って行く爽快さがある。わりとリアリティのあるちょっと難しいエピソードにも明るい方向に進めていく展開。男子の顔の謎はどうオチをつけるんだろうか。複数巻。★★★★☆


赤ちゃんのホスト(1) (BE・LOVEコミックス)
丘上あい
新人女性保育士と元ホスト男性園長の認可外保育園を舞台にしたドラマ。ヒロインは保育士の資格を取り幼年期に通っていた保育園に務めることになったのだが初日にはすでに園長は亡くなっていた。そして前園長の遺言で跡を継いだのは元ホストの男性だった。新人女性保育士と元ホスト男性園長の認可外保育園を舞台にしたドラマ。あと一人先代から勤めるベテランの女性がいるが保育士免許は持っていない。保育園の仕組みや運営の説明もあり、主題に加え園長とヒロインの恋愛模様、園長の生い立ちや前園長の指名の謎もおいおい出てくるのだろう。ヒロインは専門的な観点から保育をし、園長はホストも保育も人間相手の職業ということなのか門外漢ながら良い方向に回していく。漫画的意外な設定はあるが本編は地に足のついた家族・保育・親子に焦点を当てた人間ドラマ。とはいえ過度にドラマチックでなく1つ1つのエピソードが思ったより濃くなくて読みやすい良作。複数巻。★★★☆☆


ビューティー・バニィ(1) (デザートコミックス)
吉野マリ
化粧品会社の御曹司でメイク術に長けた男子と化粧や見た目を磨かない女子の話。銀座のホステスになると決めた母親のとばっちりで東京の学校に転入した主人公があるきっかけで化粧品会社の御曹司にメイクをしてもらったことにより関わりを持つようになる展開。ヒロインが女を磨くことに離れていたのは母親の反面教師的なとこもあるのかな。御曹司側では事故で寝たきりの妹の代わりに自分がメイクして女装し妹名義でモデルになっているという設定が効いている。このふたりでは話が進まない部分もあるのか調整役・傍観役として御曹司と真逆タイプの穏やか男子も据えている。各々のキャラの相関の設定と相手に対する様々な感情のあり方など丁寧な仕事をしている印象。ゴリ押しじゃなく一つ一つのエピソードや設定に自然な説得力があるというか。たとえば御曹司がブスというのは生まれ持った造形ではなくきちんと手入れしないことの非難とかね。恋愛が基軸なのだろうが地に足がついた成長物語の要素も含んでいるところに読み応えがある。複数巻。★★★★☆


恋するふたごとメガネのブルー(1) (なかよしコミックス)
山田デイジー
別々の学校に通う双子姉妹の話。成績優秀・病弱で夢見る乙女気質の姉、成績いまいち・快活でボーイッシュな妹。顔はそっくりだが性格は正反対、恋愛に対する関心度も真逆という設定。ふたりはとても仲が良い。ある日姉が同じ塾の男子に恋をして妹はその恋を応援することに。そして妹の片恋の相手は、妹のクラスメイトで気心の知れた異性では一番仲が良い男子だとわかる。妹は恋愛がよくわからない段階だが端から見ると件の男子とはいい雰囲気なので三角関係展開になる・・のかな??レーベル的にも幼いキャッキャしたノリなのはいいが高2設定にはちょっと驚いた。可愛くも思春期の恋愛模様を堪能出来そうな作品。複数巻。


ダメな私に恋してください 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)
中原アヤ
会社倒産に伴い無職になるも癒やしのために年下大学生のBFに貢ぐアラサー女子。経済的に崖っぷちな状況の中、元上司で現在は小さな喫茶店を経営する男性の元で働くことになる。主人公に撮っては鬼上司の眼鏡男性はどうも元ヤンキー系統、毒舌だが頼ってくる人間に対しては面倒見が良い。来る者拒まず去る者追わずタイプ?主人公はわりと行き当たりばったり、ダメンズに入れあげた上にヤミ金に借金・・と理性より感情で動くタイプ。この二人の恋愛模様が主軸のよう。ヒロインがいろいろひどい。個人的に苦手なタイプだが、真面目に生きてて災難ってパターンよりは精神衛生的に良いか、とも思う。物語としてはよく出来ていると思う。