読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
千代に八千代に 大澄剛 
2017年08月21日 (月) | 編集 |


千代さんと先生は付き合って3年になる。生真面目で口うるさい言動もまとめて先生が大好きな千代さんなのだが、誕生日プレゼントが連続でかんざしなのが気になっている・・・。国語・数学・理科・英語などなど教科をモチーフにした恋愛オムニバス7篇。
成人の恋愛オムニバス作品集。表題作は、かつて教師と生徒だったカップルの話。国語教師の先生と卒業後つきあって3年目になるおっとり系ヒロインは、堅物な気質も含めて先生が大好き。だが誕生日プレゼントが連続で同じもの、しかも使い途が少ないかんざし、ということに引っかかっている、という話。ある意味表現を職業としているからか回りくどいことをやっているわけで。ほのぼのというか年の差カップルのいいとこを十二分に出したエピソードだった。
後は、親の再婚で複雑な女子と幼馴染みの年上男子の話、怪我で楽しみにしていたことができなくなりすねた少年と駄菓子屋の大人の女性の話、不倫をした女性の話などなど。主人公が違うオムニバス形式だが世界観は同じでさりげなくゆるく登場人物たちにつながりがある構成。表題作が国語絡みなように他の話も数学や理科などの教科を物語のベースというかモチーフにしている模様。最後のエピソードでそれまでの登場人物たちのその後が描かれる構成も良い。
余談だけど、1話目の国語教師が出す漢字問題は高校生でも難しすぎやしませんかね・・?読みならともかく。あとさりげなく著者の「この指とまれ」の主人公も登場している。

大澄剛
アクションコミックス全1巻 / 双葉社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★★☆
ポイズンガール 瀬野反人
2017年08月21日 (月) | 編集 |


毒蜘蛛に噛まれたことから毒属性・・もとい毒舌になってしまったという設定の女子とクラスメイトたちのハイスクールライフコメディ。
主人公は毒蜘蛛に噛まれてから毒舌になってしまったという体の女子。見た目は可愛く本当は心優しい優等生なのだが、気遣いや励ましなども含め語る言葉はすべて毒舌に変換される、というキャラ。
そんな主人公に加え、天真爛漫というか脳筋というかな女子、理屈系で委員長気質はキャラだけのぼっち体質眼鏡女子、名は体を表すM気質男子、コミュニケーションは接待と同義の不器用な隠れマッスル女子が周囲を固める。主人公の毒舌を浴びつつも毒舌を受けるだけに終わらず各々の個性を発揮する構成。ともすれば嫌悪を感じる設定にも関わらず、嫌味なくうまいこと中和され面白さを醸し出す作風はさすが。なんのかのと仲のよさげなノリが好き。毒舌と罵倒は違うわけで、的を射ているだけに刺さる言葉の羅列も見所かと。

瀬野反人
バンブーコミックス 4コマセレクション全3巻 /竹書房
ジャンル:4コマ・コメディ / 好み度:★★★★★
Helck 七尾ナナキ
2017年08月21日 (月) | 編集 |


魔王が倒され人間界に平和が訪れた頃、魔界では次の魔王選出のための大会が行われていた。そしてその大会に人間の「勇者」が参加していた。彼の目的は何か、大会の行方は、魔界と人間界が向かう先は?人間と魔物を巡るファンタジー活劇。

魔王が勇者によって倒された三ヶ月後、魔界では次の魔王選出のための大会が行われていた。幹部の一人である少女の姿をした魔族・ヴァミリオは副責任者から大会のルールを確認していたところ、参加者の中に人間の勇者が混じっていることを知る。
大会参加者は種族問わずとはいえ当然ヴァミリオはツッコミ・・もとい激高し、身分を隠して大会の見守り勇者の真意を探ることに・・というはじまり。
魔族側の視点で描かれるヒロイックファンタジーものなのだろうか。冒頭の主人公と大会運営側とのやりとりはコミカルだし、大会の内容も魔王選出の大会もその舞台にそぐわぬスポーツマンシップに溢れた爽やかさが漂っていて、勇者を含め参加者同士のやりとりも殺伐として居らず至極おっとりとしたもの。大会の内容も変わり種の運動会みたいなプログラムになっているという。
この話の魔族の行動原理は欲だの破壊衝動だのではなく己の生存を基盤としているからこその緩さなのかもしれない。
また人間の勇者の気質がとても牧歌的な雰囲気。人間を滅ぼすと堂々と宣言してるけど。ちなみに勇者のフォルムは地獄のミサワのキャラみたい。性格に嫌味が全くなさそうだけど。とはいえ参加している「勇者」の不穏な経緯や魔界に来た動機が気になるところ。
大会自体はそんなゆるい展開だが、魔界の情勢は翼を持った兵士に蹂躙された場所があり、大会は進み決勝戦では、その場所の敵を殲滅したものが勝者となることに。勇者を含む決勝戦参加者と身分を隠し運営スタッフとして同行する主人公たちが向かう先には何が・・という展開に。
主人公を含め、有能だったり優秀だったりするけどちょっと間抜けなところがあったり会話やモノローグのコミカルなノリというか作風がツボだった。とはいえそれだけでなく端々に不穏でシリアスな要素を組み込み、続きが気になる構成になっている。魔族を襲った翼の兵士がなんなのかは2巻以降に大まかにわかり話の全容が見えてくる模様。地味にお勧めしたいタイトル。

七尾ナナキ
裏サンデーコミックス / 小学館
ジャンル:少年・ファンタジー / 好み度:★★★★☆