読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
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忘却のサチコ 阿部潤
2017年09月11日 (月) | 編集 |


文芸誌編集者の女性は、おいしいものを食べた時だけ披露宴の最中に失跡した相手のことを忘却することができる。異色グルメコメディ。

ヒロインは生真面目な文芸誌編集者。ある出会いから結婚することになるが、相手は披露宴の最中に手紙を残し失跡してしまう。
そんな不測の事態にも一見動じなくきちんとした詫びの挨拶をするようなヒロイン。実直だが堅物、何事にも全力で進めるがそのベクトルがズレておりそのズレが有益に進むというキャラ。
披露宴後も仕事を淡々とこなす鉄の女っぷりだったが当人は自覚なくとも様子がおかしく、周囲は強制的に休みを取らせる。
そこで初めてヒロインは自身がショックだったことに気付く。
自覚すると相手のことが頭から離れなくなっているところに、それまで何の感慨もなかった食事をすることにより食の素晴らしさに目覚めその間は相手のことを忘れられていた。
一度食べた内容では忘却は起きないため、食の喜びを感じている間の忘却のためにグルメを探求するという内容。
変化球な前フリと動機のグルメ漫画。でもグルメものらしい食の感想は詳細で丁寧。
基軸となる食ネタのほかに、ヒロイン自身の仕事の話や件の男性の伏線など見所のある要素があるのも良い。
ヒロインの極端なキャラは当人は至って真面目だがその行動が滑稽に見えるという喜劇の基本のような印象。
ギャグのような演出が目立つがそこが面白いと感じる。難儀なことを忘れたいために食に走るって構図は
割れ鍋に綴じ蓋のような気がしないでもないが・・ドラマのほうもそれなりに落としてくれると期待している。

阿部潤
ビッグコミックス / 小学館
ジャンル:青年・グルメ / 好み度:★★★☆☆