読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
逃げ道はこちら 元ハルヒラ
2016年10月10日 (月) | 編集 |


表題作ほか歩く男・寂しすぎると死んでしまうの・ぜんぶ愛して抱きしめて・スペシャルクッキングを収録したBL作品集。
逃げ道はこちらからはリーマンBL。全4話なので展開に無理が少なくゆったりと読める内容。昼巻は転職先で中学の同級生であり初恋の相手である宵越と再会するも彼はそよそよしく・・というはじまり。快活タイプな攻と生真面目眼鏡受といったところか。宵越が可愛くてやってしまった行動を宵越が難儀に思っていたとは思わなかった・・・っていやあんた・・とちょっと突っ込んでしまった。誤解は解けるし両思い展開で丸く収まるけど攻くん、天然すぎると思った。受くんの気持ちが追いつかないくらいにぐいぐいいくってのはBLのお話的には萌えポイントなんだけども。KYだけど強引すぎるというほどでもないというさじ加減は巧いと思う。
歩く男は知り合って1年の相手のことが大好き、という話。ぞっこん側のキャラの描写がほっこりする。
寂しすぎると死んでしまうのは、幼なじみがうさみみをつけた女性をガン見していたため自分もあんなうさみみが欲しいと願ったら生えていたというファンタジーコメディぽい設定の話。うさぎの特徴をBL展開にもっていく可愛らしい話。いつの間にかラブラブになったのはちょっと笑えた。
ぜんぶ愛して抱きしめては、初めてのデートで気合いを入れてセッティングするもことごとく失敗に終わり・・というほのぼのデートもの。スマートじゃなくていいよ、愛があるもの(笑)ほんとお幸せに!と言いたくなるほんわかしたお話だった。
スペシャルクッキングは仕事で料理教室に通うことになった主人公が料理の先生に一目惚れというストレートでシンプルなお話。ありがちな話でもキャラつくりで読ませる内容になるんだなと感じた話。
どのお話も劇的な盛り上がりがあるわけじゃないけど読後感がすごくよかった。雰囲気がいいのかな。

元ハルヒラ
ショコラコミックス全1巻 / 心交社
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆
ねこのこはな 藤沢カミヤ
2016年08月16日 (火) | 編集 |


SF小説家の青年は、ねこのこはなとともに古アパートに引っ越しする。こはなと周囲の面々が織りなすほのぼのご近所物語。
この話では、「ねこ」という種は、猫耳としっぽをつけたこども、もしくはというか小ぶりな獣人というかな風貌、人語も解するという設定のよう。特に説明もなく、そういうファンタジーというか童話ちっくな設定ということで。
SF小説家の青年とその飼い猫のこはなが、新しい生活をスタートさせるところからはじまる話。アパートの管理人さん、野良猫の少年、店子の母娘など登場するキャラに特徴をつけてはいるが、いい意味でなんということはないほのぼのほんわかとした日常が連綿と綴られている。こはなは普通の少女でもいいんじゃ、と思ったりするけれど、「ねこ」である設定を活かした話が多いので、やっぱり作品における猫設定は必須ですな。
終始こはなの純粋で可愛い思考や仕草にやられっぱなしでございました。変な表現だけど、脳を休めたいときとかに読むと癒やされる作品ではないかと。

藤沢カミヤ
モーニングKC / 講談社
ジャンル:青年・ほのぼのコメディ / 好み度:★★★★☆
大帝都エトランゼ捜査線 七竈アンノ
2016年07月29日 (金) | 編集 |


明治百六十三年・帝都東京。妖怪犯罪を取り締まる妖怪犯罪課に配属された新人警察官の青年と制御が難しい気質の妖怪の女子のコンビが繰り広げる捕物帖。

架空の明治暦の帝都東京が舞台で妖怪と人間が共存しており妖怪犯罪も横行している設定。主人公である新米刑事の青年が配属されたのは妖怪犯罪を取り締まる課で、捜査は基本的に人間と妖怪のバディで展開される決まりのよう。
主人公は、熱血というか正義一直線、でも偏った正義感観はなく裏表がない真正直なキャラ。一方相棒となる妖怪の女子は、人間には冷ややか、しかし妖怪食いという特質ゆえに同族にも疎まれている模様。ふたりの気質とか背景とかはバディものとしては非常に動かしやすいだろうしまた読み手にも馴染みやすいと思われる。
関わる事件を通して主人公のふたりをはじめ同僚や上司のキャラをじっくり描いた後、作品の肝であろう大きな事変へ進んで行く。バトルアクションも躍動感があり見応えがある。シリアス要素とテンションの高いコメディ的な要素の配分は巧いと思う。テンション的には既作品ほどではないが主人公ふたりの関係性はいつもの著者のカラーだなあ。

<ななかまどあんの>七竈アンノ
ドラゴンコミックスエイジ / 富士見書房
ジャンル:青年・ファンタジーアクション/ 好み度:★★★☆☆
ニーチェ先生~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~
2016年03月15日 (火) | 編集 |


深夜のコンビニでアルバイトをしながら就職活動をしている小市民な青年と、難儀な客に神対応を返す期待の新人バイトをはじめとして描かれるコンビニライフショートコメディ。
1ネタ1ページから数ページで構成されるほぼコンビニの中で繰り広げられるコメディ。表紙の新人バイトがいわゆるさとり世代・冒頭の客とのやりとりから通称ニーチェ先生。万引き・迷惑行為の傍若無人な難儀な客に対する正論だが辛辣な言動の後に、狡猾な手段で報復。どこまでも普通の庶民タイプのメガネの先輩バイトが語り部であり読者と同じ視点であり新人バイトの言動に対するツッコミ役という図式。
深夜(に限らず)コンビニバイトを経験した人にはあるある・・なのかなあ。バイトは未経験ですがネットにあふれるコンビニバイトの経験談を見るにそう感じてしまいます。そういう意味ではスカッとする構成なのかな。
こういう表情の変化が乏しめで突き抜けた言動をする人は(フィクションでは)好きなんですよね。コンビニの店長とか別の新人バイトの闇とか別のベクトルで難儀なキャラが登場し面白味が増している模様。個人的には面白く感じるのとそうでないネタの温度差が若干高い気もしますがネタの数が多いのでしょうがないか。総体的にはやっぱり面白いです、はい。

原作:松駒 / 漫画:<はしもと>ハシモト
ジャンル:少女・コメディ / 好み度:★★★★★
ナナのリテラシー 鈴木みそ
2016年03月10日 (木) | 編集 |


女子高生・ナナが職場体験でやってきたのは怪しげな事務所。その男こそ所長であり天才ITコンサルタントと呼ばれていた。ナナは彼の仕事を手伝ううちに新時代のビジネスの現状と真髄を知る。

女子高生ナナが職場体験で紹介された事務所に訪れるとそこには無精ひげを生やした半裸の男が寝ていた。その男は所長であり天才ITコンサルタントらしいのだが・・。ナナはいぶかしがりながらも彼の仕事を手伝うことになる。
主人公のナナはコンピュータ関連の知識も技術も学内では卓越しており性格も非凡というか落ち着いているというか大人びた気質生徒ゆえか、教師は職場体験にこの一見風変わりな事務所を紹介した模様。
見たものをすぐに脳に焼き付けられるカメラアイの能力を持つ所長は風変わりに見えるがコンサルトは口八丁手八丁の説得力があり、ナナの疑問もときには明確にときには含みを持たせて答える。この二人のやりとりはけっこう面白い。
1巻目は落ち目になった漫画家の、著者自身が出版社を介さず自分の作品を電子書籍として売るというのがテーマ。
著者の既作品同様、特定の業界の内情と改革を主題にしているようだが若干話運びというか廻りくどい印象を受けるのは著者自身の体験を元にしているからだろうか。電子書籍界隈の話、電子書籍の市場の動向、出版社との折り合い、電子書籍化の手順や様々な問題など個人的に興味のある分野だったので興味深く読めた。2巻以降もリアル著者に関連する主題なのかな。

ビームコミックス全3巻 / エンターブレイン
ジャンル:青年・業界 / 好み度:★★★★☆
新久千映のねこまみれ 新久千映
2016年03月05日 (土) | 編集 |


著者の実家&祖父母宅の歴代ネコ4匹と家族の日常のエピソードを描いたネコエッセイ。冒頭の何作かはコマ割り形式ですがほとんどは4コマ形式です。
いろんな雑誌で単発的に描かれた作品を集めたのか?主題はないに等しく著者が印象的なエピソードを綴っていく構成のようで。
登場するネコが述べ4匹と多い上に著者とネコ・・だけでなく著者の家族とネコのエピソードのほうが多いくらいで一人暮らし作家のネコエッセイを見慣れているとエピソードの幅が大きくてちょっと戸惑います。しかしそれだけネタの幅があり、ネコエッセイと著者の家族エッセイとしても楽しめるコストパフォーマンスの良さがツボでした。
この本に収録されている話が正確には商業デビューらしく初出が古いものもあって著者の絵の遍歴がうかがえる・・のかな。

<しんきゅうちえ>新久千映
ホームコミックス全1巻 / 集英社
ジャンル:エッセイ・ペット・4コマ / 好み度:★★★★☆
南国トムソーヤ うめ
2016年01月02日 (土) | 編集 |
南国トムソーヤ 1 (BUNCH COMICS)
うめ
発売日:2012-07-09



沖縄本島から南にある羽照那島に、東京から一人で転校してきた少年は、島の少年・竜胆との出会い、東京では経験し得ない島独特の生活に関わりを持つことになることからゆるやかに変化が訪れる。
主人公はわけありで南の果ての島・羽照那島に留学生としてやってくる。なにもかも都会と違う生活習慣と出来事、内地の人間という現地の人の眼とかに振り回されつつも癖の強い島の少年と仲良くなる。そんな主人公の視点の他に、担任教師の民俗学の調査に伴う島の昔の風習といったものも要素に組み込まれています。ヤギの解体や、翼竜の化石探し、神聖な伝統の祭りの参加といった島の日常を自然に描いていく構成。
これ、というインパクトは薄いのに物語に入りこんで読んでしまう不思議な作風。似たかんじの話はけっこうありますが個人的には風景描写がダントツに好みです。正直なところ感想を書きづらいしお勧めポイントというのを示しずらいんだけど、じっくり読むとおそらくは著者が示したい主題が提示されている良作だと言えます。それにしても主人公が小学生に見えない・・。達観した気質だからかな?

うめ
バンチコミックス全3巻 / 新潮社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
のれんをくぐりましょ。 / 竹ノ内ひとみ
2015年07月12日 (日) | 編集 |
のれんをくぐりましょ。
竹ノ内ひとみ
発売日:2012-03-16



小料理屋で働く著者が小料理屋の1年を描いたエッセイもの。
オーナーシェフであるママさんが酒のアテになる一品料理を作る形態のお店。著者は配膳に仕込みなどママさんの手伝いを業務としているようです。小料理屋とは何ぞやから始まり、著者の働いている店に限らずこのタイプの店を利用する上での知っておいた方がいいマナーとか、ママさんやお店のお客さんのエピソードなど、内容は様々です。小料理屋に入ってみたいけどよくわからないから入れないって人に知ってもらおうというのがコンセプトなのかな。
目次は1年12カ月ごとに区切られ、その時期の出来事が綴られています。その月のお品がきが文字だけでもおいしそうで。たまに出る料理の絵もいうに及ばず。途中で著者の後輩にあたる店員さんも入ってこられました。ほのぼのとした絵柄なのでまったりと読めます。旬の野菜や魚の表やレシピはなにげに役に立っております。


<たけのうちひとみ>竹ノ内ひとみ / イースト・プレス全1巻
ジャンル:エッセイ / 好み度:★★★★★