読んだ漫画の適当感想ブログ。現在2011年~2016年発行タイトル対象。
2010年以前発行分の感想は本舎の漫画感想に、2017年以降分は漫画感想2017~にあります。
月(ユエ)とにほんご / 井上純一
2015年07月05日 (日) | 編集 |
月とにほんご 中国嫁日本語学校日記
井上純一 矢澤真人
発売日:2013-02-22



中国嫁日記の著者による、奥さんの日本語学校に通ったときの出来事と、日本語と中国語の一口知識的なものも描かれたエッセイもの。言語のほうは筑波大教授の監修つき。中国嫁日記の番外編的な本かな。
日本語学校に通うことを決めたところから話ははじまります。嫁日記でも登場したセレブ中国人妻、おなじくセレブ韓国青年、中国人留学生。あたりまえだけど学校内では様々な国籍の人がおり、知り合ったクラスの面々との様々なエピソードを綴らrており、その中で言語のエピソードも織り交ぜている構成。
エッセイというよりエッセイと語学ネタレクチャー本が融合したかんじなので著者のエッセイのみを期待するとちょっとお堅い内容かもしれません。異文化コミュニケーションというかいろいろとへえ~と思うことが盛りだくさんで興味深い内容となっています。

井上純一 / アスキーメディアワークス全1巻
ジャンル:エッセイ・レクチャー / 好み度:★★★☆☆
弱味をにぎられた社長 / ナツヤマ皐月
2015年06月09日 (火) | 編集 |


大企業の御曹子と高校時代の「友人」。執着・ファンタジー要素ありのオフィスラブ的な表題作をはじめ臆病者のおまじない・世界一おひとよしの幽霊を収録したBL作品集。
大企業の御曹子・天乙は他者をうけつけず、親に定期的に「友人」をつけられていたが長続きしなかった。そんな中、高校時代の「友人」高木だけははじめて心を動かされ恋心を抱くようになるとともに苦悩にさいなまれるようになる天乙。そして天乙の告白に高木は友人としか受け止めきれなかったことから天乙は、自らの心が生み出す禁断の媚薬を高木に飲ませ・・。
基本は高校時代の背景込みの社会人カップル・執着・状況的束縛系といったところか。高木はかつて友人としか見れないといっていたのに薬を飲んだことからか当たり前のように愛情を示す、天乙は自分の醜い心に苦悩しつつも高木を手放せない(まあ薬が切れると高木の命が危ういというのもあるのだけど)、という関係。
こまごまとしたところにこだわりがあってじっくり読むと深いあじわいがあるし、企業内の天乙の立ち位置とかサスペンス的エピソードも丁寧に作られています。ただ高木に飲ませた薬の設定がなじめなかったかな・・。薬による高木の変化は萌えたんだけどね。ファンタジー設定にしてももうちょっと現実味のある設定はできなかったのか。突拍子もないという印象が強かったです。
どの話も雰囲気とか話の流れとか人物同士のやりとりとか透明感があって中々ツボったのですが、ところどころ設定に違和感を覚えるところがあるのが残念なところでした。

<なつやまさつき>ナツヤマ皐月
POE BACK BABYコミックス全1巻 / ふゅーじょんぷろだくと
ジャンル:ボーイズラブ / 好み度:★★★☆☆
U [ユー] / 今日マチ子
2015年05月26日 (火) | 編集 |
U (Fx COMICS)
今日マチ子
発売日:2013-04-18



舌から生成するクローンと人間のものがたり。
まだ認可されていないクローン技術を秘かに研究している研究室。双子の姉妹がいるのでバレにくいという理由で自分のクローンが存在している。件のクローン技術は一定期間を経ると溶けてしまうが舌だけは残り、舌から再生できるよう。
そんな世界設定説明も兼ねたエピソードの後、恋愛奥手の女性研究員、そのクローン、女性研究員の上司、飛び級した幼い少女の助手、海外にいた奔放な女性研究員の姉妹。クローンとオリジナル、様々な思惑や知らなかった感情の芽生えなどが絡み合い物語は展開していきます。
あっさりめの絵柄ですがけっこうグロテスクな絵面とブラックなサスペンス的要素が多分にある内容。人間の純然たるエゴが描かれているような気がします。つまるところ恋愛ドラマだよなと感じたり。物語のキーワードの舌も深い暗喩がありそうな。漠然と感じるけど文章にできない語彙のなさよ(汗)読後感は悪くはないけど虚無感がどっときました(いい意味で)

今日マチ子
Fxコミックス全1巻 / 太田出版
ジャンル:青年・SF・ドラマ / 好み度:★★★☆☆
夜をとめないで / ハルミチヒロ
2015年05月12日 (火) | 編集 |
夜をとめないで
ハルミ チヒロ
発売日:2014-11-28



ひょんなことから見知らぬ男女が温泉宿に泊まることになる表題作のほか6篇と2編の後日談を収録した様々な形の男性と女性の関係と彼らと彼女たちの様々な心情を描く短編集。
「夜をとめないで」
表題作。出張先で本社に電話をかけるリーマン。そのまま出張先が転勤先となったことにショックを受ける彼の前に、いっしょに旅館に泊まってくれと頼む女性が現れる。とある理由からあぶく銭を得た女性は旅行で景気よく使いたいが女一人では旅館にも泊まれないからというが・・。双方ちょっとわけありな見知らぬ男女が温泉宿に泊まる話。雰囲気といい話運びといい読後感が良い話でした。
「仮初めの花」
過去に容姿を侮辱された女性は整形した今は男を傷つける。整形した理由がもてたいとかじゃなく男への復讐みたいな?鬱系というか後ろ向きな自己完結モノローグと過去を知る男との会話の後、おそらくは純粋に(たとえ主人公が昔の姿だったとしても)好意を持っていそうな男性とのやりとりでしめくくられる。話としては興味深いが主人公の気持ちは(いい意味で)よくわからん。
「はかなごと」
いわゆる百合物。いろんな意味で女子のめんどくささと身勝手とも言える側面を愛おしさと感じさせる雰囲気でさらりと描いている印象。
「たゆた」
死んでしまった彼氏が幽霊となって彼女の部屋に現れる。知覚できるのに遠い、双方相手が大切で大切ででもどうしようもなくそれでも一緒にいたい純粋たる気持ち。彼氏も彼女も穏やかで柔らかい気質ゆえによけいにせつなく泣きそうになる。
「シャンプーリンスコンディショナー」
恋人の女性の浮気現場にぶちあたったと同時に別れを告げられたアラフォーサラリーマンは、元カノの使っていたシャンプーの香りがトラウマになりつつあった。そんなとき酒の席で酔い、同じニオイをさせる同僚の女性に元カノの名前を言ってしまったことから・・。臆病になってしまった中年?男性とずんずん進むタイプの活力ある女性の話。微妙な距離感から踏み込もうとする女子の行動が気持ちいい。男性の気持ちはわかるわ・・ほんと。

ハルミチヒロ
白泉社(楽園)コミックス全1巻 / 白泉社
ジャンル:女性・恋愛 / 好み度:★★★★★
ゆらゆら薬局プラリネ / 松田円
2014年04月16日 (水) | 編集 |
ゆらゆら薬局プラリネ (1) (まんがタイムコミックス)ゆらゆら薬局プラリネ (1) (まんがタイムコミックス)
(2013/09/05)
松田 円

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調剤薬局に勤める薬剤師の青年を主人公に、彼が溺愛する妹、彼にとって鬼門のうわばみ女性上司、男性の同僚、超美形の新任薬剤師などなどを中心にエピソードを回す4コマコメディ。
薬剤師の勤める現場がメインの舞台・・かと思っていたが、それにこだわっていないフリーダムなエピソードが多いかな。主人公は両親の変わりに育てた妹を溺愛する一方で女性不信、特に酒飲みで私生活はだらしない女性上司は鬼門という設定。人物相関も兼ねた日常エピソードの後、元ホストで超イケメンの新任薬剤師が登場し、妹はちょっと気になり、主人公はそれを感じ取ってけん制する、ってかんじ。
サクラ町同様、のほほんとした日常ネタを展開しつつ、各キャラのちょっとした思惑とか思い込みとか勘違いとかを交えつつゆーるりとした人間関係の変化と構築を描いている模様。主人公の空回りっぷりがまあ楽しいかな。新任薬剤師はちょっとした秘密を持っているが、読者にはすぐわかる仕様。主人公と新任の間柄の変化が肝のような気がします。
あいかわらず絶妙な間合いの人物描写は好みなのだけれど、調剤薬局が舞台である必要性があまり感じられない気がしないでもない。

<まつだまどか>松田円
まんがタイムコミックス1~ / 芳文社
ジャンル:4コマ / 好み度:★★★★☆
テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
ゆりてつ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~ / 松山せいじ
2012年10月12日 (金) | 編集 |
ゆりてつ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~ 1 (サンデーGXコミックス)ゆりてつ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~ 1 (サンデーGXコミックス)
(2011/10/19)
松山 せいじ

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ゆりてつ~私立百合ヶ咲女子高鉄道部~ 2 (サンデーGXコミックス)


方向音痴の長時間通学の新入生の女子が部を発足させるため勧誘されたことからはじまる女子高生4人で構成された鉄道部のお話。
主人公は県外からの長時間通学による女子高の新入生。しかし入学式の帰り道、生来の方向音痴で電車通学の途中に迷ってしまう。そんな折、同じ学校の3人の女子と出会い、彼女たちに誘われ共に寝台車北斗七星に乗ることに。女子3人はいわゆるテツで、部として発足するために4人目を探していたところ主人公を誘ったわけで。
晴れて4人で部として成立するものの寝台列車による北海道の旅で3年間の部費を消費しバイトしながらテツ活動を行うということに。ちなみに素人の主人公が部長になるという。
乗り鉄・撮り鉄・駅弁鉄と方向音痴という面子を配して、オールマイティできちんとした鉄道薀蓄の描写は秀逸。鉄道を知るには良いというか興味が湧いてくる構成というか。いきなり寝台列車にはびっくりしたけど、車内のサービスとか寝台の構成とか読めて有意義でした。鉄知識が乏しい私でも鉄ネタはかなり楽しめたので初心者に優しい内容かと。軽音部アニメの聖地の話もあったり多彩な内容なのも特徴。
4人の女子のキャラ自体は萌えテンプレど直球なノリで正直キャラには愛情はもてなかったものの、物語における役割分担がなされているところは良かったです。

<まつやませいじ>松山せいじ
サンデーGXコミックス1~ / 小学館
ジャンル:青年・鉄道 / 好み度:★★★☆☆
予告犯 / 筒井哲也
2012年09月14日 (金) | 編集 |
予告犯 1 (ヤングジャンプコミックス)予告犯 1 (ヤングジャンプコミックス)
(2012/04/10)
筒井 哲也

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ネットカフェから動画サイトに犯行の予告を投稿する新聞紙をかぶった男を、新設されたサイバー犯罪対策課が追う。

インターネットの動画サイトに犯行を予告し社会に対するテロを行う新聞紙をかぶった男が登場する。それを追うのは二十代の女性警部補率いる新設されたサイバー犯罪対策課。被害者は不特定の人間というよりネットでの炎上を経験した人物という共通点があった。
犯行予告のシーンからいったん過去のエピソードに移り、派遣ゆえに使い捨てられる派遣社員の立場、過酷な日雇い労働の現実、仲間の悲壮な死、非人道的な仕打ちを受けた彼らが出た行動が描写される。
主犯格たる人物がその犯行に至った経緯を描いているゆえにそちらに移入してしまうつくりになっているのだが、彼らの慟哭のわりに犯罪自体は地味とも取れる。報復の対象は最小限に自分たちが体験した社会の現状を彼らが望むかたちで伝えたいからということなのか。それとも巻が進むにつれエスカレートした展開になるのか。ここからどう話を紡いでいくのか気になるところ。

<つついてつや>筒井哲也
ヤングジャンプコミックス1~ / 集英社
ジャンル:青年 / 好み度:★★★☆☆
テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック
雪にツバサ / 高橋しん
2012年09月11日 (火) | 編集 |
雪にツバサ(1) (ヤンマガKCスペシャル)雪にツバサ(1) (ヤンマガKCスペシャル)
(2011/12/06)
高橋 しん

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不良グループに所属するが周囲の人間に弄られる弱い立場の男子中学生と口が利けない高校生の美少女。男子中学生は実は超能力があり、ある出来事から女子高生は男子の超能力を自分が持っていると勘違いし、二人で超能力探偵団を結成しようと持ちかけられる。北の温泉郷を舞台にした物語。

北の地方の寂れた温泉街。男子中学生の主人公・翼はいじめを受ける側の人間。幼馴染が要因で不良グループに属してもいる。日常と化したいじめの後主人公は口の聞けない女子高生・雪と出会う。そのとき主人公の耳に声が響く。主人公はいわゆる超能力者で、しゃべれない女子高生の雄弁な心の声を聞き取ったというわけ。
その後主人公が所属する不良グループの面々が雪に暴行しようとしており、雪の助けの声を聞き、主人公は雪の体を動かしてグループたちを打ちのめす。そのことから雪は自身に超能力があると勘違いし、力を使って人を助けたいとまで思うようになったことから翼はなし崩しに雪と行動をともにすることになる。
能力を使っての人助け、ということで二人だけの探偵社をつくるが、そのことにより大きな事件に関わることにという展開に。
暗く閉塞感のある不条理な世界観と真白な純粋さを内包する青春ものであり恋愛ものであり。著者のほか作品と共通する空気がこの作品にもあります。いたたまれない展開で読みづらい類の話なんだけど目が離せない。

<たかはししん>高橋しん
ヤンマガKC1~ / 講談社
ジャンル:青年・ドラマ / 好み度:★★★★☆
テーマ:漫画の感想
ジャンル:アニメ・コミック